元少年Aの手記「絶歌」、図書館の制限対象に当たらず 日本図書館協会が見解
神戸市で1997年に連続児童殺傷事件を起こした元“少年A”の手記「絶歌」(太田出版)について、図書館の対応が分かれる中、日本図書館協会は6月29日、同書は「提供制限要件には該当しない」との見解を発表した。
同協会の綱領「図書館の自由に関する宣言」に基づき、図書館の資料収集や利用者の読書の自由についての調査研究や啓発を行う「図書館の自由委員会」の見解として発表した。
同宣言では「図書館は資料収集の自由を有する」とし、「多様な、対立する意見のある問題については、それぞれの観点に立つ資料を幅広く収集する」などと定めている。その上で、図書が人権やプライバシーを侵害する場合に例外的に提供制限をする場合があるとしているが、「制限は極力限定して適用し時期を経て再検討されるべき」と規定している。
これらの原則に基づき同委員会は、提供制限があり得るのは「頒布差し止めの司法判断があること」「そのことが図書館に通知されていること」「被害者(債権者)が図書館に対して提供制限を求めた時であること」の要件すべてに該当するとき――との見解を示し、「絶歌」はこれに当たらないと説明している。
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