インド政府当局、Facebookの無料ネットサービスを中立性に反するとして禁止へ
インド政府の情報通信監査局(TRAI)は2月8日(現地時間)、「Prohibition of Discriminatory Tariffs for Data Services Regulations, 2016」法令の交付を発表した。これにより、米FacebookがInternet.orgの取り組みの一環として提供している無料ネットサービス「Free Basics」も禁止されることになる。
FacebookのFree Basicsは、インドの国民に無料でインターネットにアクセスする機会を提供するサービス。ユーザーはまず、ヘルスケア、教育、求人、農業などの限定的なコンテンツを利用できる。これらのサービスを気に入って、インターネット全体を利用したいと思ったユーザーは通信キャリアに料金を払う。つまり、インターネットを知らない潜在的なユーザーにネットの便利さを紹介するためのサービスという位置付けだ。無料サービスのままでもずっと使い続けることができ、ネット接続料金を払えない低所得者でも多様な情報を収集できる。Facebookはインドの他、38カ国で同様のサービスを提供している(エジプトでも禁止されているので実質的には37カ国)。
TRAIの新法令は、サービスプロバイダーが、消費者がアクセスするコンテンツによってデータサービスへの課金を差別することを禁じるもの。これにより、Free Basicsのようにコンシューマーに無料でネットに接続できるサービスを提供するものであっても、接続先を制限する(=データサービスを差別している)ものは禁止の対象になる。
TRAIは、データサービスへの差別料金を禁じることは、サービスプロバイダーがインターネットをオープンで公平なものに保つ責任を果たすために必要だとしている。
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは自身のFacebookで、「世界中の全員がインターネットにアクセスする手段を持つべきだ」とし、「今日のインドの決断には落胆するが、私は今後もインドを含む世界中で接続性の障壁を打ち壊すことに取り組み続ける」と語った。
一方、フリーでオープンなWebの拡大を目指す非営利団体World Wide Web Foundationは同日、TRAIの決断を歓迎した。同団体は声明文で、「(この法令の)メッセージは明確だ。持てる者と持たざる者で異なるという、二重構造のインターネットは許されない」と語った。
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