「ビビる」の発祥は平安時代? “歴史ある”若者言葉の語源を探る
「あの子モテすぎて、ビビるんだけど」「マジでムカつく」、あるいは、愛らしい小動物を見ての「ヤバ~い」「ヤバすぎ~」……上記の言葉使いに、みなさんどのようなイメージを持ちますか?
一見、渋谷界隈の若者たち間で行き交う会話のようですが、じつは江戸時代や平安時代などかなり昔から使われてきた言葉が、随所にちりばめられています。もうすぐ入学、入社シーズンですが、正しい言葉使いは大人の身だしなみ。気になる若者用語の歴史について詳しく見てみましょう。
実は違った、歴史ある「若者言葉」たち
私たちが若者言葉だと思っているもののなかには、実は古くから使われている言葉がたくさんあります。
「モテる」
「モテる」は江戸時代から使われている言葉で、「持てる」が語源とされています。「持てる」には「持ち得る」の意味があり、そこから「持ちこたえる、保ち続けられる」、そして「支えられる、支持される」という意味に派生し、最終的に「もてはやされる」という意味になっていったのです。昭和中期辺りからカタカナを併用した「モテる」という表記も広く知れ渡っていきました。
「ビビる」
「ビビる」が使われ始めたのは、なんと平安時代! 大軍が動き、鎧が触れ合ったときに「ビンビン」という音が響くことから「びびる音」と呼んでいました。
平家がいっせいに飛び立つ小鳥の音を、源氏軍が攻め込んだ「びびる音」だと勘違いして、ビビって逃げたという話は有名です。江戸時代には「はにかむ」という意味でも使われていました。
「マジ」
江戸時代に芸人の楽屋言葉として使われていた「マジ」という言葉。楽屋言葉とはいわゆる業界用語です。「マジ」は「真面目」「真剣」「本気」といった意味からきており、1980年代に入ってから、若者を中心に流行していきました。1810年頃の歌舞伎に「ほんに男猫も抱いて見ぬ、まじな心を知りながら」というセリフがあったといわれています。
「ムカつく」
平安時代後期から使われていた「ムカつく」は、体調がすぐれないときに使う言葉。胃が胸やけを起こしていたり、吐き気を催している状態のことを指します。
今でもその通りの意味で使われることもありますが、1970年後半以降は「腹が立つ」という意味合いで使われてきました。
そんな古い言葉を、なぜ若者が使うように?
そもそも言葉には、ずっと同じ意味で使われているものや、時代によって意味が異なるもの、一時的に人気になり一気に廃っていった流行語などさまざまなものがあります。
今回ご紹介したのは「平安時代や江戸時代に使われていた昔の言葉が、昭和になって突然再び使われ始めた!」というわけではなく、意味は多少違えど、昔から今までずっと使われ続けてきた言葉が大半です。私たちが新しく作り出した言葉も、これから何年も、何十年も、何百年先も使われ続けていくのかもしれません。そう思うと感慨深いですね。
ほかにも「ヘコむ」や「キモい」、「ヤバい」など、今でも使われている昔の言葉がまだまだ多くあります。理由を調べてみると意外なことがわかってまた新たな発見があるかもしれません。
とはいえ、新しい学校、会社に入った際には、「ビビる」「マジ」「ムカつく」「ヘコむ」「キモい」「ヤバい」といった言葉は使わないほうがbetter。きちんとした敬語、TPOに合った言葉使いができるよう心がけてくださいね。
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