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Google、トラフィックの暗号化状況を透明性レポートに追加

» 2016年03月16日 13時11分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Googleは3月15日(現地時間)、透明性レポートにHTTPS化の取り組みに関する新たなセクションを追加したと発表した。Googleだけでなく、Web全体でのHTTPSの導入に関する情報がまとまっている。

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 HTTPSは、WebブラウザやアプリでWebサイトに安全に接続できるようにする仕組み。SSLやTLSによる暗号化を利用して接続の安全性を確保する。これにより、傍受や中間者攻撃、なりすましなどを防げる。Googleはサービス全体で100%の暗号化を目指しており、透明性レポートの新セクションではその進捗を報告する。

 2016年2月末の段階で、Googleサービス全体(YouTubeを除く)の77%が暗号化された。サービス別では、GmailとGoogleドライブは100%HTTPS化されている。2014年1月から急激にHTTPS化されているのは広告サービスだ。

 https 2 サービス別HTTPS化状況

 国別では、日本はHTTPS化の進む上位10カ国中3位(インドと同率)で82%だ。

 https 3 国別HTTPS化状況

 同社は100%暗号化達成の障害になっているものとして、最新の暗号化技術に対応しない古いハード/ソフトの存在、一部の国や組織によるHTTPSトラフィックの遮断あるいは阻害、HTTPS導入に否定的な組織の存在などを挙げた。

 新セクションでは、Google以外の人気Webサイトの暗号化対応状況についてもレポートしている。このレポートに紹介されているWebサイトへのトラフィックは、世界のWebサイトのトラフィックの約25%に当たるとしている。

 初期設定で最新の暗号化に対応しているWebサイトとしては、例えばFacebook、LinkedIn、Netflix、PayPal、Twitterなどが紹介されている。HTTPSサイトとして機能しないWebサイトとしては、AWS、日本のYahoo!、Naver、楽天などが挙がっている。

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