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2016年08月04日 11時40分 UPDATE

せりふを早く言わないと出演カット!? 樋口監督が語る「シン・ゴジラ」制作秘話 PS VRコラボも (1/2)

東宝とソニーがゴジラでコラボ。最新作「シン・ゴジラ」の迫力をPS VRで体感できる。

[山口恵祐,ITmedia]

 東宝が7月29日に公開したシリーズ最新作「シン・ゴジラ」と、10月に発売を控えるソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア(以下、SIEJA)の「PlayStation VR」(以下、PS VR)がコラボレーション。PS VRの発売日である10月13日に、シン・ゴジラを題材としたVRデモコンテンツを期間限定で無料配信する。

「シン・ゴジラ」のVRデモコンテンツを体験する参加者。巨大なゴジラに圧倒された?

 8月3日にSIEJAが開催した特別先行体験会には、シン・ゴジラの樋口真嗣監督と佐藤善宏プロデューサーが登場。シン・ゴジラのVRコンテンツや映画の撮影秘話について語った。会場に集まった招待客の多くはまだ映画を見ていないという状況に、樋口監督は「何しに来たんだ! みたいな(笑)」と早速つっこみを入れ、冒頭から笑いを誘っていた。

樋口真嗣監督(左)と佐藤善宏プロデューサー(右)

せりふを早く言わないとカットされる?

 シン・ゴジラには多くの役者とせりふが登場するが、決して退屈しないテンポの良さが魅力。樋口監督らは撮影現場でのエピソードを次のように語った。

 「普通の映画って(せりふに)感情があるじゃないですか、劇中は仕事や会議をしているといった場面が多くて専門用語も多い。でも役者さんは覚える能力がすごいんですよね。それは忘れられる能力が優れているからだと思うのです。朝から晩まで撮影した後に、庵野秀明総監督が『やっぱり引き合いがほしい』とか言いだしたときは、みんな控え室に走って台本を必死に見ながら『もう忘れちゃったよー』って(笑)」(樋口監督)

 「劇中、役者のせりふ量が非常に多いことに関しては、『はやくせりふをしゃべらないとカットされる』みたいなうわさが楽屋というか芸能界で流れるほどでした。誰もそんなことは言ってないはずなんですが、面白いので首を斜めに振っておいたんですけどね(笑)」(佐藤P)

 「大御所の役者さんがたくさんいらっしゃって、本来なら手厚く迎えなきゃいけない場面。でも忙しくてそんなことをやっていられない現場だった。長机を用意して自由に座ってくださいみたいな(笑) スケジュールをあわせるのも大変だし、あの人数を集めるのはもうやりたくないなというのが本音ですね」(佐藤P)

 「役者さんって自分が見落としていることにすごい神経質。『さっきの演技どうだった?』と聞かれて見てなかったとはいえない(笑) とにかく人数に関しては大変でした」(樋口監督)

ゴジラが乗り移ったような感じ

 「ゴジラのCGで利用するモーションキャプチャーのモデルは、日本で作るものだから日本らしさを出したかった。そこで狂言のサンプルを見ていたら、人間じゃないものを体の動きだけで表現するものが多くて面白かった。そういった理由もあって、能楽師の野村萬斎(のむらまんさい)さんに監督から直接連絡しました」(佐藤P)

photo 盛り上がる会場

 「事務所を通して(仕事を依頼する)というよりも、ゴジラのアドバイスが欲しかった。会うなり『小学生のときのあだ名はレッドキングでした』と言われましたけど(笑)」(樋口監督)

 「ゴジラには伝統芸能のポテンシャルみたいなものを入れ込んだ感じ。(萬斎さんには)新作の狂言だと思ってゴジラをやってくれとお願いしました。すると彼は『面が欲しい』と言ってきた。面がついていると、そこに意識を集中できるのだとか。今回のゴジラはしっぽが長いのも特徴なので、(装着できる)しっぽも作った。萬斎さんにゴジラが本当に乗り移ったような感じがしましたよ」(樋口監督)

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