「大根もばっさり切れる!」――日本自動車連盟(JAF)はこのほど、自動車の窓を自動で開閉するパワーウインドーに手や頭を挟み込まないよう、Webサイトで注意を促した。窓の閉まる力を検証したところ、軽自動車では大根が切れるほどだったという。
昨年11月に2歳の男児が首をパワーウインドーに挟まれ心肺停止に陥る事故が発生。JAFが使用時の注意を促すために、パワーウインドーが閉まる力の強さ、挟み込み防止機能の作動状況などを調べた。
軽自動車(ホンダ「N-BOX」)、セダン(トヨタ「プリウス」)、ミニバン(日産「セレナ」)の3車種で窓が閉まる力を検証。セダンには全ての窓に挟み込み防止機能が備わっていたが、他2車種はそうではなく、閉まる力に約7〜34.6kgfと差があると分かった(kgfは、1キログラムの物体に働く重力の大きさの単位)。軽自動車とミニバンの窓が閉まる力を大根やゴボウでテストしたところ、どちらも簡単に切れたという。
さらに「閉まりかけた窓を片手か両手で止められるか」をミニバンの後部座席で試したところ、8歳児は両手でも窓を止められず、30代女性は両手では止められるが、片手では難しかった。50代男性は片手でも止められたが、止めるのが精いっぱいで、下げることはできなかったという。
検証結果を基に、JAFは「子どもを乗せる際には十分注意が必要」と注意喚起。ドライバーが助手席や後部座席の窓を閉めるときは、安全を確認した上で「窓を閉めるよ」などと声をかけるように呼び掛けている。
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