野球解説も人工知能で――電通は3月27日、ディープラーニングなどを活用した「AIスポーツプロジェクト」を始動したと発表した。第1弾として、過去の打席データを解析し、各投手の配球やチームの順位などを予測するスポーツ解説システム「ZUNO」(ズノさん)を開発。来年度にもNHK BSの野球解説番組に解説者として登場させたいという。
ZUNOさんは、データスタジアムが保有する300万球を超える打席データを学習することで、配球や勝敗、順位などを予測する。膨大なデータを解析するデータマイニングを応用することで、人間の解説者では見つけることのできなかった選手の傾向や、試合状況に応じた投球の解析を行うという。
例えば、「特別なカウントで打率が上がる選手」「特別な出塁状況によって、三振率が上がる選手」「この打者は、満月の日に打率が上がる」――など、「知ると少しだけ野球を見る目が変わる」事実の発見を目指す。これまでの解析で、「大谷翔平選手は満塁で打席が回ってきた時の三振率が両リーグ1位」「大谷翔平選手は、三日月の日には四球を与える確率が平均の3分の1になる」――などが分かったという。
NHK BS-1で3月27日に放送スタートした番組「人工知能×野球解説〜大谷の投球を大胆予測〜」で、ZUNOさんの開発風景を採り上げる。電通は来年度にも、ZUNOさんをNHK BSの野球解説番組に解説者として登場させることを目指すほか、野球以外のスポーツへの応用にも取り組む。
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