ワインをグラスに注ぐとき、滴がボトルの表面を伝って垂れてしまう――そんな“液垂れ”を防ぐワインボトルを、米ブランダイス大学がこのほど発表した。ボトルの注ぎ口のすぐ下に溝を付けるだけで、滴が垂れなくなるという。
研究グループは、ワインを注ぐ瞬間を撮影し、スローモーション再生して研究。中身のワインが満杯に近いほど液垂れしやすいことが分かったという。さらに、ガラスの親水性(液体を引きつける性質)が原因で、注ぎ口からワインがボトルの側面へと逆流し、液垂れが起こる傾向を突き止めたという。
そこで研究グループは、ボトルの口付近に幅2ミリほどの溝を付けたところ、注ぎ口から滴がボトル表面を伝っても、溝よりも後方には流れなくなったという。溝には滴が溜まるが、重力に逆らえず、そのまま真下のグラスに落ちる仕組みだ。
ワインボトルのデザインは、1800年代初頭からほとんど変わっていないとされる。研究グループは「“約200年間の液垂れ”に終止符が打たれるかもしれない」として、ボトルメーカーに新デザインを提案しているという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR