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2017年04月23日 23時33分 UPDATE

マストドンつまみ食い日記:Mastodonコミュニティを維持するために大切なこと

ついに現実となってしまった「マスト丼」とコミュニティについて。

[松尾公也,ITmedia]

 Pawooがpixivアカウントと連携できるようになった。企業インスタンスとしては後発であるfriends.nicoと同じ流れだが、この2つはこれから既にIDを持っている企業やコミュニティが参入する際のよい指針となりそうだ。

 niconicoもpixivも、既に確立された巨大なコミュニティを持っており、それとうまい具合に連動することができるシステムを早期に構築できたのは、オープンソースで比較的自由に改造できるということがあるのだろう。そして彼らの知見はMastodon自身の成長にも役立っているようだ。

 そんな中、クックパッドに興味深いレシピが登場した。

 「マスト丼」である。

 kwappaさんが作り上げた新メニューで、これまで「マストドン」の愛称として親しまれており、この連載名の発端にもなったが実体のなかったレシピを、いかにも美味しそうな料理に仕立て上げてくれている。クックパッドのレシピでは、話題のSNS「Mastodon」にちなんだ、マグロ・スキヤキ・トロロがのった丼です、という説明が加えられている。

 まだ「つくれぽ」は投稿されていない。クックパッド内検索にもまだ引っかからないようだ。

※追記:kwappaさん24日のツイートによれば、「もう検索引っかかるようになり、つくれぽも1件いただきました」という。つくれぽの方は牛すきの代わりに豚すきを使った、これまたよさげなものだ。

 美味そうなのだが、必要な素材が多く、ちょっと作るのが大変そうなので、ぼくはこれと似ている別の「マスタ丼」を作ってみようと思う。実家から送られてきたアジの開きを冷凍しているので。「アジのマヨマスタード丼」、けっこううまそうである。

 つまみ食いというにはちと重いか。

 そうそう、コミュニティの話。クックパッドもMastodonを利用すれば面白いコミュニティが作れるのではないかと思う。もちろんクックパッドIDと連動させて。kwappaさんがfriends.nicoの中で披露していたように、作っている過程を投稿していくとか。

 既に強固なコミュニティを持っていても、リアルタイム性をそこに追加していくのは大変だ。そういうときにMastodonはよい組み合わせになるのではないだろうか。

 そしてそれは小さなメディアを持っている個人やグループについても言える。

 実は、個人活動としてやっているポッドキャストbackspace.fmでも、Mastodonインスタンスを立ち上げた。ソフトウェアエンジニアである主宰のドリキンがmstdn.guru(グルドンという愛称)を立て、最初はぼくと2人だけの状態から20人規模、140人規模と負荷対策しながら徐々に増やしていき、昨日(4月22日)の生放送時間内に2時間限定で登録を開放した。

 一気に登録が押し寄せたため、登録確認に使うメールサーバが上限に引っかかり何度もやり直して数時間後にようやくほぼ完了したり、番組中に負荷が増大してサーバプランをアップグレードしなくてはならなかったり、いろいろ苦労もあった。

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 581人まで増え、現時点で日本のインスタンスとしては22位となっている(日本のマストドンインスタンスの一覧調べ)。

 この日本のマストドンインスタンス一覧だが、最近になって、インスタンス毎のローカルタイムラインプレビュー機能が追加された。「Mastodon Timeline Peeping Tool」と同様の機能が組み込まれていて便利だ。自分が入りたいインスタンスを探すときの参考になるだろう。

 ただ、mstdn.guruは現在再び登録を停止している。オープンにできない理由の1つが負荷対策。既にニッポン放送のTUNERの規模を超えており、金額的に趣味のポッドキャストでまかなえるものではなくなりつつある。もう1つはコミュニティの純度を保つためだ。

 backspace.fmでは生放送のネットラジオとポッドキャストという2つの面があり、生放送で開放してもポッドキャストで後で聞いているリスナーからはインスタンスに登録できないという苦情が来る問題があるのだが、ずっと開放続けるわけにはいかない。大手インスタンスではフォロ爆と呼ばれる行為やボットなどが送り込まれており、それが中小インスタンスに及ばないという保証はない。

 少しぐらいのノイズは許容しようという意見もあるだろうが、純度の高いコミュニティにおけるローカルタイムラインの快適さは想像以上なのだ。Twitterでハッシュタグを使った交流をすればという話も出たけど、利用者によると、インスタンスの中の方が自由に発言できるのだという。発信側にも気楽さ、開放感がある。

 急激に拡大している日本のMastodon界隈だが、個々のインスタンスまでそれに従う必要はない。適度な流速のローカルタイムライン、密度の高いコミュニケーション、そういったものは適正規模でしか得られない。

 niconico、pixivが導入したそれぞれのアカウント情報との紐付けはコミュニティを維持する1つの解なのだろう。現在はこうしたアカウントを持ってなくても自由に入れるわけだが、やろうと思えば本体のアカウントを持っている利用者に制限することだってできるはずだ。そうすれば、ボットや不正利用もある程度防げる。

 適正利用の範囲はコミュニティによって異なり、それを1企業であるTwitter、Facebookがすべてカバーしている状況の方がおかしいのかもしれない。

 まじめな話になってしまったな。

 明日はまた話題になるであろう、ハートウォーミングなマストドン記事が上がりますよ。

※追記:24日に公開されたこの記事です:

 それと、マストドンの発音というかイントネーションというかストレスについて歌った曲「発音マストドン」を作りました。よかったら。

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