こんにちは、日本HPでPCの製品企画を担当している白木智幸です。この連載では、PCの周辺機器やパーツ、メーカーサポートの舞台裏、そして次世代のPCなどを広く紹介しています。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。夏本番に向けて暑い日が続き、職場では冷房がガンガン効いているという人も多いのではないでしょうか。
冬場に比べて夏は電力の消費量が上がるため、省エネが求められます。環境省は5月1日から9月30日までを「クールビズ」の実施期間として定めており、普段スーツでも期間中は軽装で出社という人も多いのではないでしょうか。
真夏の外出時に軽装の方が涼しいからという理由もありますが、オフィスにいるときも、エアコンの温度を大きく下げなくてもスーツに比べれば涼しく感じるので、結果的に消費電力の削減につながるということで推奨されています。
実は、PCも年々省電力性が向上しています。最新モデルに買い換えることで消費電力の削減につながる可能性があります。そして、不思議なことに「高性能なPCほどエコ」になります。
高性能──例えば、車の場合は高性能でパワーのあるものほど燃費は悪くなる傾向があります。しかし、PCではそれが逆になるのです。一体どういう事でしょうか。
皆さんは、PCを購入するときに「エネルギー消費効率」という項目がスペック表に記載されていることにお気付きでしょうか。このエネルギー消費効率の数値が低いほど、効率のいい製品であると定義されています。
PCにおける燃費ともいえるエネルギー消費効率ですが、これは次のような計算式で求めます。
この式においてE(W+W)/2、W、WおよびQは次の数値を表すものとする。
E:1のエネルギー消費効率(単位 ワット/メガ演算)
(W+W)/2:消費電力(単位 ワット)
W1:アイドル状態の消費電力(単位 ワット)
W2:低電力モード時の消費電力(単位 ワット)
Q:複合理論性能(単位 ギガ演算)
シンプルに説明しますと、OSだけ起動した状態の消費電力とスリープ時の消費電力を平均化し、それをプロセッサの演算性能で割っているのです。
PCは処理能力が高い方が多くの作業を少ない時間で完了できるため、エネルギーの効率がよいという考え方です。もちろん、この値を求める前提条件は実際のPC利用時と完全にイコールではありませんので参考程度に留めておくことも必要です。
では、PCはどれくらいの性能を持つモデルを選ぶべきなのでしょうか。
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