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J-WAVEに“AIアシスタント”レギュラー出演へ 選曲やジングル読み上げ

» 2017年08月23日 16時45分 公開
[ITmedia]

 J-WAVEは、日本IBMのコグニティブ・コンピューティングシステム「Watson」を使った“ラジオAI(人工知能)アシスタント”を、ラジオ番組「INNOVATION WORLD」に8月25日の放送回から登場させる。ゲストの代表曲から性格診断をするほか、近いうちに番組内の選曲にも挑戦するという。

photo 「INNOVATION WORLD」

 AIの名前は「Tommy」(トミー)。クリエイティブ集団「AR三兄弟」の川田十夢さんが出演する「INNOVATION WORLD」(金曜午後10時〜10時55分)にレギュラー出演する。Tommyは、番組ゲストのSNSや取材記事、発表作品などから性格診断を行うという。25日の放送では、ゲスト・佐野元春さんの性格を「SOMEDAY」など代表曲から診断し、「佐野さんはこんな性格」と紹介するほか、番組のジングルも読み上げるという。

photo ゲストの佐野元春さん(左)と、ナビゲーターの川田十夢さん(右)

 INNOVATION WORLDの小向国靖プロデューサーは「出演2回目以降は、番組内の選曲にもチャレンジする予定。選曲にあたっては、オンエア回数やリクエストなどの情報が入った曲のチャートを(AIに)教えるが、その曲は男なのか女なのか、明るいのか暗いのか、テンポが速いのか――そういったタグ付けもしていく必要がある」と話す。

 「まだよちよち歩きの段階なので、中途半端な選曲もする。そこは人間がダメだしして、徐々に成長させていく。1年くらいかけてAIが育っていくのを届けるのが番組の裏テーマ」(小向さん)

 ラジオのAI活用にはいろいろな可能性があると小向さんは話す。「今はどこまでいけるのかの実験段階。ゆくゆくはラジオナビゲーターとしてAIが独り立ちし、リスナーのメールを読み上げ選曲する無人の特別番組などの可能性も検討している」という。

 INNOVATION WORLDは、AIやIoT、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、フィンテック、ブロックチェーン、ロボティクスなど、最新テクノロジーやイノベーションをテーマにした番組。各界のイノベーターをゲストに迎え、ビジネスやプロジェクトについて語るほか、ベンチャー企業家や学生によるプレゼンコーナーも設けている。

 25日の放送では「AIという言葉が一人歩きして妄想が広がっているけれど、AIは何でもできるものじゃないし、学習させないと何もできないものだといった話もする予定」(小向さん)という。

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