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Google検索はもう信頼できない? デマやまとめサイトとの向き合い方ITりてらしぃのすゝめ(2/3 ページ)

» 2017年11月24日 09時00分 公開
[宮田健ITmedia]

「口コミ」を信じてない?

 日本でもちょっと気になった情報があります。消費者庁が毎年公開している「消費者白書」(2017)を見ると、若者の消費行動として「レビューや口コミを参考にして商品やサービスを検討する」というものが見えてきます。

 消費者白書によると、「商品やサービスを検討するときに口コミを参考にする」と答えた人の割合は、「かなり当てはまる」「ある程度当てはまる」を合わせて20代で71.4%、特に20代女性は82.7%と高くなっているとしています。

口コミ調査 「口コミ」は若い世代ほど顕著だ(消費者白書より)

 その背景には、もちろん「SNS」があります。誰もが発信者になれる時代、マスメディアの側に立たなくとも、有用な情報を出せるようになりました。SNSならば、テキストだけでなく写真やイラストを使う、即時性を出す、といったことも可能です。

 一方で、その仕組みを悪用する人も出てきます。口コミが良ければ売上が上がるため、本当はその製品やサービスを使っていないにもかかわらず、偽のポジティブな口コミを大量に書き込んでしまうのです。多くの若者がそれを参照し、その商品を買ってくれる──ここにも「お金」が絡んできます。

 このように、消費者に宣伝と気付かれないように宣伝行為をすることは「ステルスマーケティング」と呼ばれます。宣伝対象からお金をもらい、特にレビューサイトなどでこのような「ステマ」することは、本当に罪作りな行為です。消費者をだますことに加え、好んで無償レビューをする人たちに対しても「もしかしたらこの人、お金をもらって書いてるのでは?」と誤解を誘発する可能性があるからです。

信頼をアウトソースできない時代に 決めるのは「自分」であれ

 検索結果も信頼できない、レビューや口コミも信頼できない時代──今、私たちはインターネットをどのように「信頼」すればいいのでしょうか。

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