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» 2017年11月29日 17時12分 公開

「NOKIZAL」決算ピックアップ:驚異の継続利用率「99%」、飲食店向け「予約台帳サービス」のトレタ 赤字5億円も攻め時

日本全国の企業情報を取り扱うアプリ「NOKIZAL」の“中の人”が、気になる企業業績をピックアップしてご紹介します。

[NOKIZAL,ITmedia]

 飲食店向けの予約台帳サービスなどを提供するトレタ(東京都品川区)が11月28日、官報に掲載した決算公告(2016年12月31日現在)によれば、当期純損失は5億7900万円(前年同期は3億2800万円の赤字)、累積の利益や損失の指標となる利益剰余金は5億7900万円の赤字(同5億6700万円の赤字)だった。

 同社は16年11月にも9億4100万円の減資を実施している。

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 トレタは13年設立。13年12月から飲食店向けに、紙の予約台帳に代わるiPad予約台帳アプリ「トレタ」をはじめ、各グルメサービスの予約機能と連携する「トレタメディアコネクト」、販売管理システムと連携する「トレタPOSコネクト」を提供。予約管理から顧客管理まで、飲食店の効率改善をサポートしている。トレタの導入店舗数は17年10月時点で9000店舗を超えており、継続利用率は99%という。

photo トレタの公式サイトより

 代表の中村仁氏は、これまで「豚組」などの飲食店、料理の写真共有アプリ「ミイル」を手掛けている。14年6月にWiLから2億円を調達したのを皮切りに、16年9月には12億円を調達。これまでの調達総額は20億円を超えている。

ここがポイント

 今回の決算公告でも、当期純損失5.7億円と赤字を出しているトレタですが、流動資産10億円に対して、流動負債は6500万円と当面の資金繰りに問題は無さそうです。

 何よりトレタの場合は、法人(店舗)向けの月額課金モデル、かつ継続率も99%と極めて高いので、単純計算だと月額1.2万円×9000店舗×12カ月の売上に。さらにPOS連携や予約連携のオプションプランの収入を加えると、すでに年間10億円を上回る売上規模に到達しているのではないかと推測されます。

 飲食店向けのサービスとして「食べログ」の数字を参考にすると、日本国内の飲食店舗数は85万、有料契約店舗数は5万強となっているので、まだまだ伸ばせる余地もありそうです。まさにアクセルの踏み時といった感じですね。

 課題があるとすれば、おそらく導入店舗の大半がまだ東京なので、現状のペースを維持して地方まで拡大できるのか、といったところでしょうか。

 16年にはシンガポールにも支社を出しているので、国外へとより水平に拡大したり、資金繰りに余裕が出ればグルメサービスを買収して垂直に拡大したり――という戦略もあるかもしれません。「飲食店のインフラ」を目指すトレタが今後どのように成長していくのか、面白そうです。

トレタの過去業績、他の企業情報は「NOKIZAL」で確認できます

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《著者紹介》

平野健児。新卒でWeb広告営業を経験後、Webを中心とした新規事業の立ち上げ請負業務で独立。WebサイトM&Aの「SiteStock」や無料家計簿アプリ「ReceReco」他、多数の新規事業の立ち上げ、運営に携わる。現在は株式会社Plainworksを創業し「NOKIZAL」を運営中。

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