NTTドコモとフォーティーズが共同で開発したホームコミュニケーションデバイス「petoco」(ペトコ)の体験会が12月25日に行われた。スマートスピーカーのように音声操作で動く端末で、専用スマートフォンアプリと連携し、メッセージの送受信やビデオチャットなどができる。「はい、petoco」で起動、「ばいばい」でオフになる。
Wi-Fiでインターネット接続し、専用のpetocoアプリと連携可能。アプリ上で文字や静止画、動画によるメッセージのやりとりやビデオチャットができる。ユーザーは7人まで登録可能。また、家族の顔を登録しておけば、顔認識機能により個人を特定。例えば、お母さん宛に届いたメッセージはお母さんを認識したときに、お父さん宛に届いたメッセージはお父さんを認識したときに再生される。
ルームライトの機能も備え、6種類のカラーが選択可能。「障子からのぞく優しい光」をテーマに、暖かい光をイメージしたという。
petocoの顔は、内部からプロジェクターで投影。直接投影すると小さくなってしまうため、鏡に反射させ距離を稼ぎ大きく映るように工夫したとしている。
カメラは広角で、約200万画素。顔認識による動作を行うためカメラは常時起動しているが、生データを勝手に上げたり、連携済みのスマートフォンからのぞいたりはできないという。「はい、petoco」と言うまではローカルで処理され、その後の音声データ処理はサーバで行われている。
こうした配慮がある一方で、顔認証には少々不安もある。顔の登録はpetocoのカメラで直接行うが、紙にプリントされた写真でも認証されてしまうのだ。また、常時カメラが起動しているため、少し前に違う人がカメラに映るとその人の認証が通ってしまい、本人確認がきちんとされないまま動作してしまう点も気になる。
petocoは「家族のコミュニケーションハブになれば」と3年ほど前に企画され、少人数で進められてきたプロジェクト。当初はモーターを付けてトコトコ歩き回るといったアイデアもあったが、コスト面や動き回る必要性などから、今の仕様になったという。
現在、E3社が量産開発・販売を担当し、クラウドファンディングサイト「Makuake」に出品している。発送は2018年2月を予定。
(太田智美)
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