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測るだけでスマホに採寸データ IoTメジャー「hakaruno」、クラウドファンディング開始

» 2018年02月06日 15時21分 公開
[村上万純ITmedia]

 スマートフォンで撮影した衣服の画像に採寸データを反映できるBluetooth対応メジャーと、スマホアプリを組み合わせた「hakaruno」(ハカルノ)のクラウドファンディングを、富士通デザイン、プライムキャスト、富士通コンポーネントが2月6日、クラウドファンディングサービス「Makuake」で開始した。同日から先行予約を受け付ける。支援価格はは1万5750円(税込)からで、目標額は1050万円。配送予定は11月。

スマホ スマートフォンで撮影した画像に採寸データを追記できるBluetooth対応メジャーとスマホアプリのソリューション「hakaruno」(ハカルノ)
画像 衣服を計測

 (1)スマホで服を撮影、(2)アプリ上で撮影した画像を指でなぞり、計測したい部分を決める、(3)その場所をメジャーで計測する――という手順で、スマホアプリ上の画像に採寸データがBluetooth経由で反映される仕組み。メジャー本体のボタンを押すと、メジャーに印字したコードを読み取る。フリマアプリやオークションサイト内で需要が高い「衣類のサイズ」に関するコミュニケーションを円滑にする狙い。

メジャー 採寸したデータをスマホに反映
メジャー スマホで衣服を撮影し、計測したい箇所をなぞる
メジャー 採寸データを反映
メジャー

 アパレル店舗向けに、服のサイズ直しやオーダーメイドに使う伝票を半自動化するB2Bの用途も。伝票を画像でスマホに保存し、計測数値を入れる場所を登録した伝票フォーマットを用意すれば、メジャーの計測ボタンを押した時点で計測値を伝票に記載するという。この伝票を印刷することで、計測ミスのない伝票を作成できるメリットがあるという。

アパレル B2B向けの伝票作成にも

 メジャーの計測部は富士通コンポーネントが持つ回路技術によって小型化・省電力化を実現し、ボタン電池1つで半年〜1年間利用できるとしている。「2年にわたってプロトタイプの試行錯誤を重ね、アパレル関係者などにメジャーの外観などの意見を聞いた」(富士通デザイン 藤原和博さん)

メジャー メジャーの裏にコードを印字。150センチまで計測できる

 この取り組みは、富士通デザインと富士通研究所の自主研究プロジェクトからスタート。スマホアプリのデザインと制作を、富士通デザインとプライムキャストが行い、IoTメジャーの開発は富士通コンポーネントが担当する。

上田社長 富士通デザイン 上田義弘社長

 富士通デザインは「案件を手掛ける中で、カスタムオーダーやオーダーメイドに関する話が増えてきた」とし、その際に必ず行われる「測る」という行為に着目したという。「IoTメジャーは、うちのデザイナーが2年前から温めてきた企画。クラウドファンディングを通じてなんとか製品化を実現したい」(富士通デザイン 上田義弘社長)

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