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日本も「eスポーツ元年」か いま熱いゲーミングPCの魅力“中の人”が明かすパソコン裏話(1/2 ページ)

» 2018年03月16日 09時00分 公開

 こんにちは、日本HPでPCの製品企画を担当している白木智幸です。今回は最近急速に盛り上がりをみせている「ゲーミングPC」をとりまく背景をご紹介していきたいと思います。

PC

 みなさん、最近「eスポーツ」という言葉をどこかでお聞きになりましたか? プロのゲーマーが競う「競技」=「eスポーツ」ということになるわけですが、オリンピックの種目になるかもしれない、という事で注目を集めています(関連記事)。

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 実際に、高額な賞金を懸けた競技でリアルなスポーツ大会をしのぐ観客動員数を誇るイベントが開催される他、ゲームの解説動画をYouTubeに提供して大きな収益を上げる人、ゲーマーから本物のレーシング・ドライバーになった人、その逆でF1ドライバーがシミュレーター(ゲーム)で訓練するという事も起きています。

 従来はゲームというと、遊びの延長線上であり、娯楽の要素が強かったように思います。しかも、ネガティブな印象がつきまといます。うちの子は「ゲーム」ばっかりして……とか、よく聞く話ですね。大抵はあまりいい印象を持たれていないことの方が多いのではないでしょうか。しかし、スポーツとなれば与える印象が全く異なります。プロのゲーマーがその培ったスキルをフルにぶつけあう競技がeスポーツになるわけです。

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 スポーツという言葉で印象もガラリと変わります。私もマーケティングに所属しておりますので、製品のキャッチフレーズにどういう言葉を使えば特徴がスッと伝わるか、日々試行錯誤しているわけですが、言葉の選び方というものは非常に重要だと改めて実感します。もしかしたら「ゲーミングPC」よりも「eスポーツPC」とか「eスポーツマシン」の方が良好な印象を与えられるかもしれません。

 ところで、ゲーミングPCを見渡してみると、おどろおどろしいネーミングや、黒に赤、紫、緑といった一般的なPCには見られないような個性的なカラーリングやデザインをしているケースが多いように思います。どうしてこういった色や名前を使っているのでしょうか。

HP 日本HPの「OMEN」

ゲーミングPCが個性的である理由

 ゲーミングPCのスペックをよく見てみると、高性能なCPUにグラフィックス機能、高速なSSDといったパーツを採用するなどハイスペックな構成となっていることが分かります。

デル デルの「ALIENWARE 17」

 PCゲームは4Kや8Kといった超高解像度や、テレビ放送などの倍にあたる1秒間に60フレーム以上という超高速な書き換えでスムーズな描写ができるものがあり、そういった環境をフルにエンジョイしつつゲームに没入するためには、それなりのスペックが必要になってきます。

 さらに競技となれば、マシンの処理速度が足りず、遅延が起きてしまい勝ち負けに影響を及ぼす可能性も出てきますので、おのずとマシン性能が必要になってきます。こうなってくると価格もそれなりに高価となるため、その高性能さや高い値段に納得できる外観やネーミングが重要になってきます。

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