ドワンゴは5月22日、動画サービス「niconico」の新バージョン「く」(クレッシェンド)を6月28日から提供するとニコニコ生放送で発表した。回線の増強や投げ銭機能の実装などを順次行うという。
新バージョンでは、ニコニコサービスの改善を第一に掲げ、ネットワーク回線の増強や使いやすい機能の実装に注力。「ニコニコ動画」と「ニコニコ生放送」の全体で、回線を730Gbpsから1400Gbpsに増やす他、総合・動画・生放送のトップページやスマートフォンアプリを使いやすく改修するという。有料会員(月額540円、税込)向けには、動画と生放送で設定できるNGワード機能をを200件から500件に増やす。
ニコニコ動画では、(1)チャンネルでのフルHD(1080p)画質の30分動画投稿、(2)解像度を維持した再エンコードルールの導入、(3)動画投稿中に通信が途切れてもそこから再開できるレジューム機能、(4)一般会員のスマートフォンからの動画投稿、(5)コメントがニコれる「ニコる」、などに順次対応。
改善要望の多かったランキングやカテゴリーは、しっかりと分析をしてから今後改善を進めるという。有料会員は動画の視聴履歴件数が100件から200件に増える。
ニコニコ生放送では、(1)公式生放送の非ログイン視聴の対応拡大、(2)チャンネル・ユーザー生放送の非ログイン視聴、(3)チャンネル生放送のHD(720p)画質対応、(4)ニコ生に新機能を追加する実験放送、などを予定。
VR(仮想現実)空間のスタジオでバーチャルキャラクターになりきり、ライブ配信やコミュニケーションを楽しめる「バーチャルキャスト」では投げ銭機能を導入し、順次ニコニコ生放送などにも対応させるという。
新ニコニ広告で支払ったポイントの一定額をクリエイター奨励プログラムを通して配信者に支払う試みも行う予定だ。
18年内には予告通り、HD(720p)配信でのユーザー生放送の枠数制限撤廃(無制限)、タイムシフト再生の画質改善などを行う予定。
同社は17年11月に新バージョン「く」の詳細を発表。ネット上では「新機能より基本機能の改善を優先してほしい」「今は有料会員のメリットが少ない」などの声が相次ぎ、ユーザーと向き合い、基本機能の改善に注力することを表明していた。
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