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» 2018年06月24日 10時33分 公開

Googleさん:ポッドキャストに本気出し始めたGoogle

Googleがようやく純正ポッドキャストアプリをリリースしました。機能はシンプルですが、AIによるレコメンド機能に期待できそうです。まだ英語のみですが、Google Homeで続きを聴ける機能も便利。

[佐藤由紀子,ITmedia]

 Googleさんがようやくポッドキャストに本気出してくれたようで、Android向けに純正の「Google Podcast」アプリをリリースしました。

 iPhoneには「Apple Podcast」が標準アプリとして端末に入っているので、ポッドキャストを聴いたことがある人は多いかもしれません。好きな番組を見つけられると、ラジオと違ってオンデマンドで休み休みでも聴けるので、通勤や家事のお供に便利なサービスです(TBSが深夜の馬鹿力のポッドキャストを終了したときは悲しかった)。

 これまでは古いiPodをほぼポッドキャスト専用機のようにして使っていましたが、メインで使っているNexus 5Xにアプリをインストールして使ってみました。ちなみにPodcastの語源は「iPodで聴くbroadcast」だそうなので、iPodで聴くのはお作法にはかなっていたと思います。

 podcast 1 Podcast専用のiPod

 Android向けにも既にたくさんポッドキャストアプリが出ていましたが、iPodから乗り換える気にはなりませんでした。Googleの純正アプリをインストールする気になったのは、まず同社お得意のAIによるレコメンド機能に期待したからです。Apple純正アプリにも「おすすめ」コーナーはありますが、パーソナライズはされていません。

 さっそくiPodで聴いていた番組を検索して「定期購入」(無料でもこういう表現なのがこの世界の不思議なところ)ボタンをタップしていくと、トップページのレコメンドカテゴリーがすぐに変わりました。

 podcast 2 Googleお得意のAIレコメンド機能が発動(右)

 カテゴリーとして、「<購入した番組名>のリスナーに人気」や「<購入した番組が属するジャンル>で人気」が上の方に並びます。テック系番組「The Vergecast」のリスナーに人気の番組として人生相談番組や音楽系番組が並んでいるのが不思議ですが、志向が近い人の違うベクトルの興味が分かるようで面白いです。

 機能は今のところとてもシンプルで、Apple純正より便利だと思ったのはレコメント機能の他は再生スピードが微調整できるところくらいです。Appleのは4段階のトグル式で、間違えてタップすると何度もタップしなくちゃならないですが、Googleのはプレーヤーの左下にある速度表示をタップすると0.5〜2.0の目盛りが出てきて、ここで速度を調整できます。面白いけど長い「backspace.fm」は2倍速に、早口なカーラ・スウィッシャー女史の番組は0.9倍速で聴いています。

 podcast 3 速さ調節目盛り

 Googleの公式ブログでは「Androidで聴いていたエピソードの続きをGoogle Homeで聴けるよ」ということだったので試してみましたが、残念ながら日本語にはまだ対応していないようです。

 Googleアシスタントの設定言語を英語に切り替えて、「Continue listening to Recode Decode」と言ってみたところ、ちゃんとAndroid端末で聴いていたエピソードの途中から始まりました。ちなみにヘルプページによると、Google Homeではまだ「Listen to Podcast」は使えず、具体的な番組名を言わなくちゃなりません。でも「Listen to backspace.fm」と言ったらGoogle Play Musicから Spiritual Backspaceというアーティストの再生が始まってしまいました。とほほ。

 でもまあ、この機能が日本語でも使えるようになったら、帰りの電車の中で聴いていたエピソードの続きを家ではGoogle Homeで聴けるようになって便利です。

 将来的には、字幕(音声をそのままテキストにしたもの)が表示されるというのも楽しみ。YouTubeの字幕の精度がすごいので、これと同じレベルの字幕がポッドキャストでも表示されるなら大助かりです。さらにその先には、翻訳版の字幕にも対応する計画。Google翻訳の精度もどんどん高くなってきているので、これにも期待できそうです。

 podcast 4 YouTubeの字幕はかなり正確

 Googleはなんで今、ポッドキャストに本腰を入れ始めたんでしょう。そういえば、今年に入ってSpotifyがポッドキャストをサポートしたり、Anchorがポッドキャストの録音・配信用アプリを公開したり、MicrosoftがSkypeでポッドキャストを録音できるようにしたりと、ポッドキャストがらみのニュースが増えた感じです。

 ちょっと古いですが、米国民の意識調査をよく公開するシンクタンクPew Research Centerが2017年6月に発表した「Audio and Podcasting Fact Sheet」によると、ポッドキャストのリスナーは着実に増えているそうです。下のグラフは、12歳以上でポッドキャストを聴いたことのある人の数の推移です。


 じわじわとではありますが、ポッドキャストを聴く人、増えてるみたいですね。米国は日本より車通勤が多いらしいので、聴くだけのポッドキャストがYouTubeより向いているのかもしれません。でも日本でも、Instagramを延々と見続ける間、耳ではポッドキャストを聴く、というのもいいかもしれません。

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