足かけ10年のプロジェクトが順調に進んでいる理由について、福中さんは、「東京メトロの場合、最初に目標設定と施策内容が明確だったので、データ活用がうまくいった。土木×データサイエンスの事例は世界的にもまだ見られない」と話す。
また、データ活用が自分の業務に役立つという意識を現場に浸透させることも大事という。「通常業務にデータサイエンスの勉強が加わると、当然負担になる。直接自分たちの業務に生きると思ってもらうとモチベーションも上がる」(福中さん)
福中さんによると、今の人工知能はデータ解析とほぼ同じ意味と考えていいという。「データ解析自体は外注できるので、社内ではAI(データ解析)で何ができて何ができないかを理解することが大事」(福中さん)。
福中さんは「データサイエンティストという言葉には誤解がある」とし、「必ずしも全ての人がデータを解析できる必要はない。まずは、社内のこのデータを使えばこういうことができるのでは、と予測できるだけでもいい。重要なのはプロジェクトを遂行すること」と強調した。
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