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» 2018年07月26日 11時08分 公開

社員が眠そう→冷気で起こし、生産性UP ダイキンとNEC、オフィス用空調システム開発

眠そうな社員を冷気で起こし、生産性UP――ダイキン工業とNECは、オフィスで働く人の「覚醒度」を測り、眠そうだと判断すれば、空調で涼しい風を送ったり、照明を明るくするなどの刺激を与えて覚醒させることで、生産性を高める制御システムを開発中だ。

[ITmedia]

 眠そうな社員を冷気で起こし、生産性UP――ダイキン工業とNECは7月25日、オフィスで働く人のまぶたがどれぐらい開いているかをカメラでとらえて「覚醒度」を測り、眠そうだと判断すれば、空調で涼しい風を送ったり、照明を明るくするなどの刺激を与えて覚醒させることで、生産性を高めるシステムを開発中だと発表した。両社の検証用オフィスでフィールド実験を行っている。

画像 フィールド実証用システム構成例(ニュースリリースより)

 システム開発の前にまず、実験を行った。眠くなりやすいタスク(2ケタの足し算の暗算)を行っている人の覚醒度と、空調・照明・アロマ(芳香)の刺激の関係を調べた。

 その結果、空調の温度を一時的に下げる(27度→24度→27度)と覚醒度が顕著に上がり、照明刺激(照度150ルクス→1500ルクス→150ルクス)やアロマによる刺激(約30分間連続噴霧)でも、覚醒度がある程度上昇することが分かった。

 また、眠い状態になる前、眠気の兆しを検出した時に刺激を与えることで覚醒効果が大きくなり、刺激の与え方や組み合わせでその効果を高められることも分かったという。

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 覚醒度の変化を、処理能力が低い安価な小型コンピュータで高精度に推定する技術もNECが開発。まぶたの動きをリアルタイムにとらえる従来の技術では、毎秒15フレームレート以上の高速な画像処理が必要だが、まぶたの揺らぎ(まぶたの重さに耐える動き)に着目することで、毎秒5フレームの映像でも精度よく覚醒度を推定できたという。

 実験の結果を基に、まぶたの開き加減から眠気の兆しを検知し、空調・照明を組み合わせた刺激を与える制御システムのプロトタイプを構築。7月から両社の検証用オフィス(ダイキンは40平方メートル、NECは200平方メートル)で執務中の覚醒度データを取得して空調・照明の環境制御を行うフィールド実験を開始しているという。今後、実証のためのパートナーを拡大する。

 両社は2016年から、「知的生産性を高める空気・空間」を構築するソリューションの実現を目指して共同研究を行っている。

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