「海賊版サイト全滅させる」 出版社との実証実験、赤松健さんの狙いは(1/2 ページ)
「海賊版サイトを全滅させる」――絶版漫画の無料配信サイト「マンガ図書館Z」を運営するJコミックテラス(東京都千代田区)と老舗出版社の実業之日本社が8月1日に始めた実証実験について、漫画家の赤松健さんが意気込みを語った。作家本人ではない「第三者による作品投稿」を出版社の協力を得て合法化するのが、今回の実験のポイントだ。
権利者の許可なく作品を配信する「漫画村」などの海賊版サイトが社会問題化し、出版社なども刑事告訴や削除要請をするなど対策をとってきたが、即効性のある有効策はなくいたちごっこが続いていた。マンガ図書館Zは、絶版漫画を収集し、広告付きで無料配信することで海賊版サイトに対抗してきた。
作家本人が作品(zip)をアップロードし、広告収入の一部を受け取る仕組みはこれまでも提供してきたが、今回の実験では第三者からのアップロードを出版社を通して合法化する仕組みを用意。実業之日本社が作家に本人確認を行い、許諾を得れば広告付きで無料配信する。インセンティブは作家が8割受け取り、残りを出版社と投稿者で折半する(投稿者はインセンティブを受け取らない選択もできる)。
赤松さんは「海賊版サイトにあるzipをダウンロードし、そのままマンガ図書館Zに投稿すれば、その人もインセンティブをもらえる」と笑う。「出版社の協力を得て、作家本人の許諾をもらっているというのが海賊版サイトとは違う所です」(赤松さん)。また、正式に実業之日本社と契約するので、他の電子書店でも作品の販売が可能に。
作家と出版社は絶版作品から利益を得られ、読者にとっても無料でさまざまな作品を読めるメリットがある。実業之日本社の過去作品のうち絶版になった書籍が対象(作家4358人、全8871冊)。「漫画以外に文芸作品もあるのがすごい所」と赤松さんも自信を見せる。
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