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ヘッドマウント傘の時代か ポケGOヘビーユーザー向け?千円で散財「センポチ」ってみた

» 2018年08月08日 11時50分 公開
[松尾公也ITmedia]

 この季節は大変だ。かんかん照りか雨。外を長時間歩くのがためらわれる。筆者は電車ではHMD(Head Mounted Display)のOculus Goを装着して映画を見るスタイルを実行しているが、それすらもできないくらいの暑さと湿気である。

 そんなときにこの商品と出会った。

 Amazon.co.jpでは「フィッシング用帽子」というカテゴリーに分類されていて、安いものは199円から。高くても2000円くらいだ。筆者が購入した「SODIAL釣り帽子」は314円。最安値ではないが、評価が星4つとそこそこよい。しかも関東への配送は無料だ。

photo SODIAL釣り帽子

 これが到着したので早速試してみた。自宅から最寄りの駅まで。小雨の中、20分近く歩いてみた。

 まず装着から。普通の傘のような仕組みで、傘布はポリエステル製。骨は金属製だ。普通の傘と違うところは、中央を突き通す中棒はない。あると頭への装着の邪魔になるからだ。傘のてっぺんの突起物に、頭にマウントするためのゴムの中央にある凹部分を差し込む。

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 このゴムを広げてから頭に装着する。筆者のようなシンプルな髪型には向いていると思われる。

 小雨の中、歩いてみたのだが、気になるのは頭部の圧迫感。「適切のヘッド円周:48〜58センチメートル」とあるが、ヘッドサイズ、頭の周囲の長さということのようだ。筆者はおそらくギリギリサイズ。ちょっとキリキリして孫悟空気分になる。

 さらに浮遊感も得られる。ちょっと強めの風が吹いてくると頭部が浮き上がり、筋斗雲に乗ってどこかえ行ってしまいそうになる。そんなときは風の方向に頭を倒すなどしてやり過ごす。傘と同じ要領だが、首をかしげることで対処する。傘かしげではなく頭かしげという21世紀しぐさだ。

 風への対処はこの日の天気では大した問題ではなく、20分の通勤歩行はきわめて快適だった。両手がフリーになるのはとても大きい。路上で両手をフリーにして作業をする必要のあるポケモンGOユーザーなどにとってはいいアイテムではないだろうか。

 傘の直径は66センチ。傘としては小さめだが、それでも体のほとんどはカバーしてくれる。むしろ、かなり大きなサイズの傘よりも効率がよい。なぜかというと、普通の傘は左右どちらかの手に持つわけだが、持ち手を中心とした領域しか雨や太陽光を防げない。

photo 広げた状態なら肩くらいまではカバーできる

 それに対して、頭部装着型の傘であれば、一番守りたい頭部を中心に、肩幅までをしっかりと守ってくれるのだ。論理的にはこちらのほうがいい。

 折りたたんだ後は、ちょっと大きめの折り畳み傘くらいのサイズ。

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 日差しが強い日でも、これさえあれば日陰ルートを探さずとも快適なウォーキングができるはず。

 あとは論理的ではない部分。人の目を気にするかどうかだ。編笠とか三度笠とかと比べてどっちがより目立たないだろうか。

 筆者は実はこのアイテム、釣りに行っていたときに父が頭に装着していたものにそっくりだ。当時から「便利でいいなあ」と感じていたのだが、半世紀を経てようやく手に入れたのだ。

 もともと釣り人だけが享受していた便利グッズ。一般人が普段持ち歩いておいて、いざというときにサッと装着。そんな時代はやってくるだろうか。

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