ニコンは8月23日、フルサイズセンサーと新規開発のマウントを搭載するミラーレス一眼カメラ「Z6」と「Z7」の2機種を発表した。発売日はZ7が9月下旬、Z6が11月下旬で、価格はオープン。ボディーの店頭予想価格はZ7が44万円前後(税別、以下同様)、Z6が27万円前後。
新搭載のZマウントは、マウント内径55ミリと、44ミリだったFマウントから大口径化した。「これによりレンズの光学性能の驚異的な向上が可能になり、中心から周辺まで圧倒的な解像を実現する」と同社の御給伸好部長(映像事業部)はいう。
Zシリーズが搭載する新マウントの「Zマウント」に、従来のFマウントレンズを装着するマウントアダプター「FTZ」も同時に発表。発売日は9月下旬で、希望小売価格は3万6500円。
センサーの有効画素数は約4570万画素。AF測距点は493点で、撮像エリアの90%をカバーする。AFにはコントラストAFと像面位相差AFを利用するハイブリッド像面位相差AFを搭載した。ISO感度は64から2万5600まで。約5段分の効果を発揮するボディ内の5軸手ブレ補正に対応する。
また、将来の高精細化を見越して、ボディとレンズの大容量通信も実現しているという。
ミラーボックスを廃することで、フランジバックは16ミリと短くなった。
電子ビューファインダー(EVF)の解像度は369万ピクセル。
連写速度は最大秒間9コマ。
本体サイズは、約134(幅)×100.5(高さ)×67.5(奥行き)ミリ。バッテリーとメモリーカードを含む重量は約675グラム。対応するメモリーカードはSQDカードのみ。
Z7との主な違いは画素数とAF測距点数、ISO感度、連写速度。Z6の有効画素数は約2450万画素で、AF測距点は273点。ISO感度は100から5万1200まで。連写速度は最大秒間12コマと、Z7より速い。
本体サイズと重量はZ7と同様。
Zマウント対応の新レンズとして発表されたのは、「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S NOCT」の4本(58mm f/0.95のみ開発段階)。
NIKKOR Z 24-70mm f/4 Sの発売日は9月下旬で、希望小売価格は13万6500円。NIKKOR Z 35mm f/1.8 Sの発売日は9月下旬で、希望小売価格は11万4000円。NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sの発売日は10月下旬で、希望小売価格は8万3500円。
開発中の58mm f/0.95は、Zマウントの大口径があるからこそ実現が可能だという。今回新たに、「S-Line」というグレードをNIKKORレンズに設けた。ニコン独自の設計指針と品質管理を高い基準でクリアし、特に高いレベルで光学性能を発揮するレンズに付けられるという。58mm f/0.95はS-Lineの最高峰に位置する。
レンズロードマップも公開。19年には58mm f/0.95を始め、f/1.8の単焦点レンズやf/2.8通しの標準/望遠ズームレンズを拡充する。20年にはf/2.8の広角ズームレンズや50mm f/1.2などを投入する予定。
また、Fマウントの新レンズとして「AF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR」も発表。発売日は9月14日で、希望小売価格は50万6000円。
御給部長は、今後の映像事業戦略について「Fマウントの開発も続ける」とした上で、「両システムとも優れた特徴がある。両輪で技術革新を続け、フルサイズのレンズ交換式カメラの市場でナンバーワンを目指す」と話した。
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