ニコンのフルサイズミラーレス機「ニコン Z」2機種が発表された。
一眼レフ界の二大巨頭、ニコンとキヤノン。どちらも今年(2018年)35mmフルサイズのミラーレス一眼を発表するとみられていたわけだが、先に動いたのはニコンだった。
8月23日、世界中のカメラジャーナリストやメディアを招待し、新しいミラーレス一眼のラインアップを発表したのである。
新しいミラーレス一眼用のマウントは「Zマウント」。カメラは「ニコン Z 6」と「Z 7」だ。
両者のボディサイズは同じ。ソニーの「α7」シリーズよりちょっと大きいくらいの感じだ。
それでも構えるとコンパクトなのが分かる。
で、ニコンのフルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼はどんなカメラなのか。
カメラとしての王道を行くべく、土台を作ったミラーレス一眼、といっていい。ミラーレス一眼ならではの電子シャッターを使うと連写がこんなに速いとか、ミラーレス一眼だからこんな新しいデザインにできたとか、そういう分かりやすい特徴はないのである。
ニコンが考えるカメラの王道は「クオリティ」。
発表会でニコンが強くアピールしたのは終始そこだった。
特に重要なのはZマウント。
マウント径を大きくしたこととフランジバックを短くしたこと。マウント径はニコンの一眼レフである「Fマウント」が47ミリだったのに対し、Zマウントは55ミリ。センサーサイズに対してかなり大きくとってある。Fマウントの径が小さかったため明るいレンズを作れなかった悔しさが表れているようだ。
5軸のボディ内手ブレ補正を搭載しているが、マウント径が大きい分、手ブレ補正の余裕もありそうだ。
そのため、レンズの周辺光量を確保できるし、より明るいレンズを設計できる。
フランジバックは16ミリとミラーレス一眼にしても短い(だからレンズを外すとすぐセンサーがあるって感じ)。
特にマウント径を大きくしたことでレンズの周辺画質が大きく向上した。
展示されていた作品を見ても、隅々まできちんと描写されていてすごくいい。
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