SC-GA10はBluetoothによるワイヤレスリスニングでもAACのコーデックに対応しているので、iPhoneやiPadとの組み合わせて良い音が楽しめる。さらに外部音声入力として3.5ミリステレオミニジャックを設けているところも他のGoogleアシスタント搭載のスマートスピーカーにない魅力だ。CDプレーヤーやアナログレコードプレーヤーを接続して音楽を聴くこともできる。
今後のラインアップ展開に関する質問を桑原氏にぶつけてみた。現時点ではさすがにまだ具体的な話を聞くことはできなかったが、現在も色々な検討を進めているようだ。「SC-GA10については納得の行くかたちで商品化できたと自負しています。今後もユーザーがスマートスピーカーに対して期待していることをしっかりと受け止めながら、必要な場所にフィットする製品をお届けしたいと考えています」と意気込みを語ってくれた。
他社の製品にはない、こだわりを数多く盛り込んだスマートスピーカーを形にできたパナソニックの次の一手には誰もが注目するところだろう。例えばパナソニックからはWorks with Google Assistant/Chromecast built-inの機能を搭載するオールインワンコンポ「SC-HC2000」も発売されているが、本機のCDプレーヤー機能をネットワーク経由でSC-GA10などGoogleアシスタントを搭載するコンポーネントから音声コマンドで操作したいというニーズもあるはずだ。桑原氏も「そのようなリクエストは確かにある」と話す。2018年のCESではDIGAの海外向けUltra HD Blu-rayプレーヤーがアマゾンのAlexaを搭載するスマートスピーカーから音声操作でディスクを再生できるようになる機能の発表もあったので、実現する可能性は意外に高いかもしれない。
そして海外でGoogleが発売しているスマートスピーカー「Google Home Max」のように、SC-GA10を2台揃えて、ペアでステレオ再生ができるようにもならないか。桑原氏は「構想としては早い段階からあったアイデアの1つ」とし、「現在パナソニック独自のアプリをベースに実現することも含めて検討をしている」と答えた。
現在、国内でもスマートスピーカーに対して音楽リスニングの機能だけでなく、スマートホームやIoT機器の司令塔としての期待感が少しずつ膨らんできている。オーディオ製品においても海外ではGoogleアシスタントを搭載したサウンドバーなど、スマートスピーカーが様々な形に進化する動きが見え始めた。
総合電機メーカーのパナソニックは、インターネット接続機能を備え、スマホアプリで操作できる冷蔵庫に洗濯機、エアコンなどホームアプライアンス製品も数多く展開している。桑原氏は、「スマートスピーカーのユースケースが音楽リスニングの外にも拡大していることは私たちも把握しています」とするにとどめたが、どうしても期待は高まる。私たちの予想を超える画期的な製品展開を期待したいと思う。
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