CEATEC JAPAN 2018
「コンビニは消えない」 ローソン竹増社長が考える“未来のコンビニ”の姿
「小売業界は未曽有の競争が巻き起こっているが、コンビニエンスストアはなくならない。デジタルと共存する形でリアル店舗の価値を追求し続ける」――ローソンの竹増貞信社長が、10月16日に開催された「CEATEC JAPAN 2018」(千葉・幕張メッセ)の講演で、同社が考える“未来のコンビニ像”を語った。品だしや清掃など機械で代替できる業務は自動化を進め、人間のスタッフは来店者とのコミュニケーションなどの触れ合いを重視していく方針だ。
「ゲームチェンジャーとなり、さまざまなチャレンジをしていきたい」と意気込む竹増社長は、「デジタルデバイスに頼って誰とも話さなくても生きていける便利な時代が来ても、人との触れ合いを大切なはず。温かい毎日を送る中核にローソンがあるようにしたい」と話す。
日本国内で少子高齢化が進み、核家族や単身世帯が増える中、「ローソンとして高齢者や働く女性のサポートなどをする必要性を感じている」という。竹増社長は「コンビニは、町の便利屋からインフラになり、これからは生活プラットフォームになる」と主張する。
同社は病院内コンビニの「ホスピタルローソン」を展開している他、今年9月には子会社ローソン銀行を開業し、金融サービスの提供を始めた。「病院、銀行などは既に取り組んでいるが、あらゆる年代の生活プラットフォームになることを考えると、今後は学習塾などとの連携もあり得るかもしれない」(竹増社長)
竹増社長が語る「2025年のローソン」
「デジタル化を進めつつ、リアル店舗の価値も向上させたい」――竹増社長は描いている理想として“2025年のローソン”を次のようにイメージする。
「客が入店するとカメラで顔認証し、AI(人工知能)がその人の生体情報や過去の購買履歴など、体調と嗜好(しこう)を瞬時に把握。店内調理マシンが個人に応じてカスタマイズしたメニューを提案し、その場で調理する。店舗内では、テレビ電話を介して遠隔地から栄養士による健康相談や医師による診断が受けられる。商品に電子タグ(RFID)を搭載し、スマートフォンの画面を専用端末にかざせばキャッシュレス決済も可能。イートインコーナーなど、リアルなコミュニケーションができる場を大切にしていく」(竹増社長)
従業員の人手不足を解消するため、品だし、自動調理、清掃といった、これまで自動化が進んでいなかった分野にもメスを入れる。専用のスマートフォンアプリで商品のバーコードを読み込んで電子決済する「ローソンスマホペイ」などは導入してきたが、品だしや清掃などの業務は「1975年の店舗オープン以来驚くほど変わっていない」という。
竹増社長は「年代関係なくみんなができる作業だから、これまで人間がずっとやってきていた。例えば、床掃除はモップをバケツの水に浸して足で絞ったりしている。しかし、そろそろこれらに焦点を当ててデジタルで代替していかないと、スタッフによる温かいおもてなしを維持することすらできなくなる」と苦笑する。
「小売りは、ECとリアル店舗の対立構造が話題になるが、リアル店舗同士の競争も激しい。人と人のコミュニケーションや思いやりのある店を実現するためにデジタル技術を活用していきたい」(竹増社長)
ニュース解説番組「NEWS TV」で記事をピックアップ
ITmedia NEWS編集部がYouTubeでお届けするライブ番組「ITmedia NEWS TV」で、この記事を取り上げています。ぜひ視聴・チャンネル登録をお願いします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
“自動で耳コピ”アプリ、ヤマハが無料公開 音源読み込み→3分でピアノ譜に
-
2
マンガ数冊「105万円でSOLD」物議、メルカリ“マネロン疑惑”を否定「その価格で売れていない」……ならばなぜ?
-
3
「悪用されそう」─―メルカリ「限定公開」機能、SNSで物議 同社に対策を聞いた
-
4
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
5
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
6
「AIで効率化しても仕事が増えるだけ」──月○時間浮かせても報告しない社員たち 広がる“AI版静かな退職”
-
7
トランプ政権のサックス氏、AI「ペース調整」論に苦言 「規制がなければできないふりをやめろ」
-
8
「GPT Astraでゲーム開発=ほぼソシャゲ」説を唱えたい 非エンジニアの挑戦は、廃課金への道か
-
9
楽天モバイル、「ID未連携ユーザーの自動解約」を撤回 2週間で方針転換
-
10
配布前の「ちいかわ」グッズがメルカリに? くら寿司コラボ第2弾、初日から“内部犯”の臆測呼ぶ 第1弾に続き
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR