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ドローン映像で本人特定、注文品を配送へ 楽天、スタジアムで5G活用

» 2018年11月16日 16時56分 公開
[ITmedia]

 楽天モバイルネットワークは11月15日、自動配送ロボットやドローンが撮影した映像を5G(第5世代移動通信方式)で伝送し、遠隔地からスタジアム内の人物を特定する実験を実施した。将来は商品を注文した人を映像から特定し、ロボットやドローンが配送するといった活用を見込む。

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 実験は「楽天生命パーク宮城」(仙台市)で実施した。楽天技術研究所が宇都宮大学と共同開発した自動配送ロボットに5G端末を搭載。ロボット上のカメラで撮影した4K映像を用い、リアルタイムでの遠隔操作、高精細な映像による本人確認などができることを確認した。また、ドローンが撮影した映像を5Gネットワークで伝送し、スタジアム内の人物を特定できたという。

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 この他、360度カメラで撮影したVR(仮想現実)用の8K映像データを5Gで伝送し、会場外から観戦できるかを検証した。楽天は「遠隔地からでもリアルタイムで臨場感あふれる観戦が可能になる」と期待を寄せている。

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 楽天は、2019年に携帯電話キャリア事業(MNO)への参入を計画している。楽天モバイルネットワークのタレック・アミンCTO(最高技術責任者)は「5Gでも、顧客目線に立ったサービスを提供する。実験では、より現実に近い環境下で5G周波数の実用性を確認でき、楽天による5Gサービス展開への第一歩になった」としている。

photo 実験のイメージ

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