アメリカではミレニアル世代を中心にシェアリングサービスが広まっています。「Uber」のようなライドシェアや「Airbnb」などの民泊は日本でも知られていると思いますが、アパレル分野でも新しいサービスが次々と登場しています。定額制のファッションレンタルサービスもその1つ。オンラインで服を探して自宅に届けてもらえるので、育児や仕事に追われる子育て世代にもぴったりです。
今回はパーティードレスなどが豊富な「RENT THE RUNWAY」(レント ザ ランウェイ、以下RTR)と、カジュアルウェアが多い「Le Tote」(ルトート)を試しました。どちらもPCブラウザやスマートフォンアプリ(iOS/Android)から利用できます。第二子を妊娠中でおしゃれから遠ざかってしまった私でも、服選びを楽しむことはできるでしょうか。
子育てに関する負担をITで解消する「Baby Tech」。シリコンバレー在住の女性筆者が、“母目線”でぐっときたテクノロジーを紹介していく。
近藤奈都美(こんどう・なつみ)
日本でIT専門商社に勤務した後、結婚を機に渡米。現在はシリコンバレーで一児の母として主婦業を行う一方、テクノロジーを使って効率的な子育てを目指す“母目線”の情報メディア「Babyful.jp」を運営するなど、「時短育児」を軸に情報発信している。
(本記事は、「Babyful.jp」に掲載された記事を一部加筆・編集して掲載しています)
RTRは、900万人以上の会員を持つファッションレンタルサービスの代表格。デザイナーズドレスを格安で借りられるサービスとしてスタートし、高級ブランドの服を豊富に取り扱っているのが特徴です。2017年からマタニティ専用ブランドもラインアップに加わりました。ラスベガスやサンフランシスコなど、米国の主要都市に実店舗もあり、レンタル商品の受け取りや試着もできます。
月額制のサービスは、月に4つのアイテムを借りられる「RTR Update」(税別89ドル、以下同)と借り放題の「RTR Unlimited」(159ドル)を提供。私が使ったRTR Unlimitedでは、アイテムを何度も借り直せるだけでなく、しばらく借りておきたいものを手元に残して、他のアイテムだけ交換もできます。
早速サイトを見ると、絞り込み欄の「MATERNITY」から妊娠初期・中期・後期を選んでアイテムを探せました。体形(BODY TYPE)から「Bump-Friendly」(「ぽっこりお腹でも着られる」という意味)を選んでも、着られそうな服が見つかります。
ただ、PCブラウザとスマホアプリでは検索結果に差があり、同じ条件で探しても出てくるアイテムの数が数百以上も違っていることもありました。使ってみた限り、PCブラウザ版の方が信頼できそうです。
気になるアイテムのページを開くと、素材やサイズ展開、他のユーザーが投稿した着用写真やレビューをチェックできます。レビューにはユーザーの身長や体重、普段着ている服のサイズ、今見ているアイテムで借りたサイズなどが記載されているので、マタニティ用の服でなくても、レビューを参考に着られそうな服を見分けられました。自分が普段着ている服のサイズや身長などを登録しておくと、「LIKE ME」という機能で自分に似た体形の人が書いた順にレビューを並べ替えられて便利です。
注文した商品は、3〜5日ほどで届きました。マタニティ向けではない白いワンピースも借りましたが、レビューを熟読して選んだからか、サイズもぴったりで、お腹への締め付けも気になりませんでした。使い終わったら、専用の袋に入れて配送会社に持ち込むだけで返却可能。服の洗濯や梱包、返送料も不要です。
妊娠中で体調が優れないこともあり、最近はゆったりしたニットなど「着られる服を着てやり過ごす」ことが続いていましたが、新しい服を試すことで気分が明るくなり、外出へのフットワークも軽くなりました。せっかくなので、2人目が生まれる前に借りたドレスを着て家族写真を撮ってみようかな……と考えているところです。
「料金が他のレンタルサービスと比べて高い」「返却処理に時間がかかり、新しいアイテムを借りられない期間が4日ほどある」といった点がネックではありますが、自分が毎日通勤する仕事をしていたら、継続利用していたと思います。
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