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AIスタートアップ・オルツの不正疑惑 予兆の「フラグ」はあったのか? “数字”から検証(1/4 ページ)
AIスタートアップのオルツは4月27日、売上金額の不正が疑われたため調査を行うと発表しました。同社は2024年10月に東証グロース市場に株式上場したばかりで、わずか6カ月で問題が発覚したことになります。
そこでこの記事では問題発覚“前”に注目し、疑惑が生じる予兆があったのか検証します。オルツにおけるWebサイト、プレスリリース、有価証券報告書、決算短信、決算発表資料を調べたところ、多数の「フラグ」を確認できました。
「フラグ」とは条件判定という意味で、ドラマ・映画において展開を引き出す伏線を意味します。また、アニメや漫画では特定の行動を起こすと死んでしまう「死亡フラグ」という表現もあるほどです。それではオルツにおけるフラグについて解説していきます。
理想の実現を“目指す”自社製品
まずはオルツが提供する製品・サービスについて紹介します。
- AI GIJIROKU:議事録作成ソフトとして、音声の文字起こしや要約を行う。
- altBRAIN:自分自身のデジタルクローンをプログラミング不要で開発できる。
- CloneDev ver.α:生活の記録を活用して個性や意思を反映した、対話可能なデジタル人格再現プラットフォーム。
- LHTM-2:独自開発した大規模言語モデル。
- alt developer:自社開発のAIをAPI経由で利用できるサービス。
- altTalk:AIによる高度な会話AIを自社システムに簡単に導入できるプラットフォーム。
- Clone M&A:企業買収において売手と買い手のクローンが仮想面談で高精度なマッチングを実現する。
- AI Project:AIを活用したDXプロジェクトおよび大規模言語モデルを開発する。
- AX Consulting:独自のAIや大規模言語モデルで、DX推進と事業価値創造を実現する。
- EMETH :ブロックチェーン技術でGPUの計算基盤の需要と供給をマッチングする。
- EMETH GPUPOOL:GPUの余剰計算リソースを時間単位で売買して提供する。
次はプレスリリースを見てみましょう。過去半年から抜粋しました。
- BytePlusと日本市場への生成AI事業の提携(25年4月)
- 複数音声を単一会話記録に統合する技術の特許を取得(25年4月)
- Visualsynとの業務提携と「人間の視覚情報をデジタル化」するスマートグラス開発への着手(25年3月)
- LLMを活用した「計算アーキテクチャ生成モデル」を構築開始(25年2月)
- Kagi.comとの検索エンジンの精度向上およびサービス展開における連携を発表(25年1月)
- オルツとキャスターの合弁会社「LUVO」、KPMGジャパンと協業を開始(24年11月)
- SambaNovaとのパートナーシップを発表(24年11月)
よく見ると他社との協業や提携、研究開発の着手、構築の開始という内容が多く、売上に直接つながる発表ではありません。そこで14年11月の設立から25年5月までに発表された全てのプレスリリースを確認しました。結果、「業務提携を発表」「研究を開始」「設立を準備」「◯◯氏が顧問(または役職)に就任」という発表止まりばかりでした。
製品発表のリリースはあるものの、デジタルクローンはα版の発表から2年間経過しても進展がありません。「AI通訳」は20年12月からβ版のままです。空間投影型デジタルクローンの「HOLONOID」、通訳をVR空間で実行する「AI通訳VR」、マッチングシステム「CloneHR」、コンサルティングサービス「EagleAI」、ソーシングエージェントツール「AlphaPath」は、発表されたものの実際のサービスとして提供されていません。
想定問答を生成する「smartQA」は、発表後も提供されないだけでなく、協業先のイー・アソシエイツ(東京都千代田区)から該当情報が削除されています。
社員27人の広告会社が議事録ソフトを32億円も販売!?
オルツにおいて問題になったのは売上の不正計上です。24年度の通期決算(24年1月1日~12月31日)のオルツの売上は60億5700万円です。そのうち議事録ソフトの「AI GIJIROKU」が40億円を占めています。この「AI GIJIROKU」において、有料契約者数が過大に計上されていた疑いがあり、調査がなされています。
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企業への生成AIの導入活用やDX支援を手掛ける、AIコンサルタントのマスクド・アナライズさんが“生成AIの今”を愛を持って解説していく。
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