相次ぐクマ被害、“危険な場所”の特徴は? AI活用の「クマ遭遇リスクマップ」開発者に聞いた(1/3 ページ)
「連日報道されるクマ被害の防止に役立つ情報を提供したい」――気象予報サービスなどを手掛ける日本気象(大阪市)の末田晃太氏(ICTソリューション部コンテンツ課)は、「クマ遭遇リスクマップ」を開発した理由をこう語る。
クマ遭遇リスクマップは、同社が8月に発表したサービス。AI技術を活用し、ツキノワグマに出遭いやすい場所を地図にした。ツキノワグマの生息地である本州全体が対象で、1辺250mのメッシュごとに、遭遇リスクを段階的に色分けして表示する。
なぜ、気象予報サービスを提供する会社が、このようなマップを作ったのか。その経緯や開発方法、同マップを通じて見えてきたクマと遭遇しやすい場所の特徴などを末田氏に聞いた。
開発の経緯は?
クマ遭遇リスクマップの開発の背景にあるのは、ツキノワグマによる人身被害だ。環境省によると、ツキノワグマの出没件数は増加傾向にあり、2025年度は10月6日時点で95件の人身被害を記録している。また東北森林管理局によると、25年は東北各県でツキノワグマの秋の主食となるブナが大凶作の見通しで、人里でのクマの大量出没が懸念されるという。
末田氏は、こうした状況を踏まえ「連日クマ被害が報道されるなか、住民や観光客、自治体に向け、クマ被害の防止や軽減に役立つ情報を提供したいと思った」と語る。
一見、気象予報とクマ被害は縁遠いように思われるが、日本気象では、路面温度をもとにペットの散歩に適した時間を予測する「犬のおさんぽ予報」を提供。競合との差別化のため、気象予測の知見を生物に応用するサービスに着目している。また、末田氏は25年の新入社員で、大学では気象と生物の関係を研究しており、今回の開発につながった。
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