米トイザらス、動画生成AI「Sora」製のWebコマーシャル公開 ユーザーからは「AIが雇用を奪っている」など厳しい意見

玩具量販店の米ToysRUsは、動画生成AI「Sora」を使ったWebコマーシャルを公開した。創業者の若かりし頃を実写映像のように描いており、動画尺は1分6秒。ユーザーからは「AIが雇用を奪っている」などの意見が相次いでいる。

[松浦立樹，ITmedia]

　玩具量販店の米ToysRUsは6月21日（現地時間）、動画生成AI「Sora」を使ったWebコマーシャルを公開した。創業者であるチャールズ・ラザラスさんの幼少期を実写映像のように描いており、動画尺は1分6秒。同社の公式Webサイトで公開しているが、視聴者からは「AIが雇用を奪っている」といった意見が相次いでいる。

動画生成AI「Sora」を使ったWebコマーシャル、米ToysRUsが公開

　Soraとは、米OpenAIが2月に発表した開発中の動画生成AI。プロンプトを入力するだけで最長1分の動画を作成できるという。なお、このAIモデルは一般公開されていない。

　動画の内容は、幼い姿のチャールズ・ラザローさんが、同社のマスコットキャラクター「ジェフリー」と交流するというもの。ToysRUsはこの動画について「Soraの技術で作られた史上初のブランドフィルムだ」と説明している。動画の作成には、動画制作会社の米Native Foreignも協力した。

YouTubeでも短縮版を公開中

コマーシャルのシーン例

　しかし、この動画を見たXユーザーからの反応は芳しくない。「生気を感じず、空虚に見える」「本物の子どもを使えば、もっとノスタルジックに感じられる」などのクオリティーに対する意見や「AIが雇用を奪っている」「純粋にうんざりしている」など、AIへの嫌悪感を訴える意見が多いようだ。