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コラム
» 2005年05月09日 11時50分 公開

フィルムで撮る本物のパノラマ(3/4 ページ)

[小寺信良,ITmedia]

 HORIZONのユニークところは、カメラの構え方にも現われる。標準でグリップハンドルが付いているのである。左手でハンドルを握り、右手は後ろから回すようにして、カメラを上下からつまむようにしながらシャッターを押す必要がある。なぜならば、普通のカメラのように本体の両脇を持ってしまうと、自分の指まで写ってしまうからである。それだけ広角で撮れるということなのだが、撮ってる姿はちょっと情けない。

photo 撮影補助用のグリップが付属している

圧倒的な説得力

 筆者は4月16日からNAB2005取材のため渡米したのだが、そのときにこのHORIZONを持っていった。以前からアメリカという国は、こういうカメラじゃないと撮りきれないと思っていたのである。まずはラスベガスの夜景からお楽しみいただこう。

photo おなじみラスベガスの超高級ホテル「Bellagio」の噴水ショー

 Bellagioの噴水ショーは、ホテルのショーの中ではもっとも気品のあるものの1つだ。しかし真正面からこれだけの角度で一度に捉えた写真はかつて見たことがない。ISO400のネガフィルムを使い、F2.8、シャッタースピード1/8で撮影した。若干光りが右側に流れているが、これはどうやらHORIZONの特性らしい。

photo そこから振り返ってParisホテルを撮影

 その場所から後ろを向くと、ちょうどParisホテルの凱旋門のあたりになる。気球の作り物を中心に、左はエッフェル塔、右は隣のAladdinホテルまで入っている。道路が湾曲しているのは、水平よりもやや上にカメラを振っているからだ。手持ちでシャッタースピード1/8の割には、良く撮れたほうだろう。

 こういったパノラマ写真は、WEBサイトには向いているようだ。これだけの情報があまり縦の面積を消費せずに、無駄なく伝えることができる。では縦位置ではどうか。

photo サンフランシスコ、イタリア人街中程にある教会

 うわあすげえ誌面の無駄遣い。この建物は、サンフランシスコのチャイナタウンから坂を下ること10分ほどのところにある教会である。道路が左下に下がっているのは水平が間違っているわけではなく、教会が坂の途中に建っているのである。なお画面左上に引きずったような縦の線が見えるが、どうもこれはHORIZONではよくある現象らしい。原因は、実はよく分からない。

 HORIZONは、縦位置に構えても結構いい。無駄遣いついでにもう一つ紹介しよう。

photo フィッシャーマンズワーフ近くの民家

 この街路樹はなんというのかしらないが、花の形がコップを洗うタワシみたいな形をしている。いやそんなことはどうでもいいのだが、高さ3メートルぐらいの木でも、1.5メートルぐらい離れただけで全体が入って余りある。後ろに下がれない場所で近景を撮るのには最高だ。

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