Windows Vistaはリソースや電力を消耗するので「ガソリン食い」と呼ばれることがある。それを考えると、Microsoftの最新の抽選キャンペーンは少々皮肉だ。
Microsoft Small Businessは6月30日、当選者に5000ガロン(約19キロリットル)のガソリンが当たる抽選を行うマーケティングキャンペーンを発表した。(南カリフォルニアのような)一部の地域ではガソリン価格が1ガロン(約3.79リットル)当たり5ドルに近づく中、Microsoftは、オフィスにとどまって仕事をし、共同作業や会議をオンラインで行うことを企業に勧めている。
初めは、このキャンペーンをこのブログでは取り上げないつもりだった。わたしは30日朝にMicrosoft SMB Communityブログの投稿でキャンペーンについて知った。Microsoftのスモールビジネスコミュニティー担当シニアマネジャーのエリック・リグマン氏は、この投稿で次のように述べている。
わたしたちは、コスト削減と効率向上に向けて賢明な意思決定を行うのに必要な情報を、小規模企業に行きわたらせたいと考えています。そのための取り組みの第一歩として、BumptheSlump.comサイトで、コスト削減の5つのコツを提供するページを開設し、5000ガロンのガソリンが当たる抽選にそこから応募できるようにしています。このページをチェックし、フォームに記入して応募し、このいいニュースをぜひ転送してください。あなたの顧客は、ガソリンが無料で手に入るチャンスを知らされれば、きっとあなたに感謝するでしょう。また、そのページに載っているコスト削減のコツを利用するために、あなたの技術的ノウハウを借りようと考えるかもしれません。
広告代理店のBradley and Montgomeryがこのキャンペーンを考案した。これはまだ序の口ということらしい。30日午後に送られてきたPRメールによると、7月にはSMB(中堅・中小企業)向けのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)が開設されるという。だが、SNSはFacebookやWindows Live Spacesがあれば十分なのでは?
うっかり忘れるところだったが、抽選の応募フォームにはbumptheslump.comからアクセスするようになっている。応募フォームのページで「Stack the deck. Send this to all your coworkers」(裏ワザ:このページを同僚全員に送信しましょう)というリンクを見たときにはコーヒーを吹き出してしまった。スパムメールと思われてしまうのがオチだ。
なお、抽選の詳細説明によると、実際に提供されるのはガソリンではなく、「Shellのガソリンプリペイドカード」だ。また、「応募できるのは、米国50州(ワシントンD.C.を含む)に登記している従業員数2〜100人の小規模企業。応募の締め切りは7月18日」とされている。
解せないのは、詳細説明では応募開始が6月19日となっていることだ。なぜMicrosoftは今ごろになって宣伝しているのだろう。ともあれ面白いのは、賞品のプリペイドカードが1枚250ドルで、5000ガロン分の枚数が提供されることだ。その5000ガロンの価格は、当選者が選ばれた日に、当選者の最寄りのShellのガソリンスタンドで設定されていた販売単価によって決まる。6月17日時点の米国のガソリン平均価格4.07ドルに基づいて計算すると、5000ガロンの概算小売価格(ARV)は20350.00ドルとなる。6月30日時点では、ここサンディエゴのガソリン小売価格は4.59ドル、米国政府の統計による米国のガソリン平均価格は4.09ドルとなっている。Microsoftが負担する金額は上振れしそうだ。
Vistaに話を戻すと、「ガソリン食い」というのは、Windows XPと比べてハードウェア要件が厳しい、という意味。
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