前回に引き続き、Internet Explorer 7を試してみる。今回は注目機能であるタブブラウザ機能とRSSリーダー機能を使ってみよう。
Biz.IDの読者であれば、タブ切り替え型ブラウザを利用している方も多いかもしれない。念のため説明しておくと、これまでのIEでは1つのウィンドウに1つのWebページしか開けなかった。IE 7では1つのウィンドウ内に複数のWebページを開くことが可能で、その切り替えをブラウザ上部のタブで行うようになっている。これまでどおり別のウィンドウで開くことも可能なので、「タブブラウザはどうも……」という方は従来と同じような利用方法もできる。
Open in New Tabで新しいタブを開くと、初期設定では新しいタブがアクティブにならなかった。つまり、どんどんタブを開いても、現在のタブが表示され続けるわけだ。たくさんのURLを一度に開くような場合は便利だが、新しいタブを開くたびにマウスでクリックするなどして、アクティブタブを変えなければならないのも面倒だ。
その場合は、「Tools」−「Internet Options」−「General」タブの「Tabs」欄にある「Settings」をクリック。「Always switch to new tabs when they are created」にチェックして「OK」を押せば、新しいタブにスイッチされるようになる。
なお、新しいタブはアクティブなタブの右側に開く。メールソフトなど外部アプリケーションからのリンクは、デフォルトで現在のウィンドウの新規タブとして開く設定。別ウィンドウや現在のタブまたはウィンドウに開くようにも設定できるようになっている。ちなみに、1つのウィンドウで表示されるタブは、XGA(1024×768ピクセル)のディスプレイでウィンドウサイズを最大化した時で8つまでだった。サイズを小さくすれば表示されるタブの数も減る。最大でも9つめ以降のタブがスクロールなしではみえないので注意しよう。
Biz.IDオススメ | 操作 |
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全般 | リンクの右クリックメニューから[Open in New Tab] |
マウスを使っているユーザー | リンクをマウスのホイール(中央ボタン)でクリック |
ショートカットを多用するユーザー | リンクを[Ctrl]キー+[左クリック] |
さて、タブをたくさん開くと、どのタブが必要なページを表示しているかが分からなくなる時もある。そんな時は、一覧表示する機能を利用しよう。
タブをたくさん開いた状態でIE 7をシャットダウンしようとすると、「Do you want to close all tabs?(すべてのタブを閉じますか?)」と尋ねられる。この際、「Open these the next time I use Internet Explorer」にチェックを入れておけば、次回IE 7を起動した時に、前回開いていたタブを表示できる。
なお、ダイアログの「Do not show me this dialog again」にクリックしておけば、これまでの設定が継続され、IE 7のシャットダウン時にダイアログが表示されなくなる。
表示されなくなったダイアログをもう一度表示させたい場合は、「Tools」−「Internet Options」−「General」タブの「Tabs」欄にある「Settings」をクリック。上から2番目のチェックボックス「Warn me when closing multiple tabs」にチェックすれば、再度シャットダウン時にダイアログが表示されるようになる。
RSSリーダーも新機能の1つ。基本的な機能としては、これまでRSSフィード自体はXMLがそのまま表示されていたが、きれいに整理して表示されるようになった。文字の羅列ではなく、シンプルなWebページのように閲覧できるので初心者も簡単にRSSフィードを登録できるはずだ。
登録も簡単だ。RSSフィードを提供しているサイトにアクセスすると、ツールバー上のRSSマークの色がオレンジに自動的に変わる。オレンジになったRSSマークをクリックするとXMLのページが表示されるので、「Subscribe to this feed」をクリックしてみよう。
また、各サイトに用意されているRSSボタンを押しての登録も可能だ。
登録したRSSフィードはIE 7のツールバー左端の「Favorites」ボタンをクリックして、「Feeds」を押せば確認できる。
RSSリーダーとしての機能にも触れておこう。右側の囲み部分にフィードの件数、検索フィールドなどを用意。すべて(All)を表示するか、新しく取り込んだもの(New)を表示するかを指定できるので、未読管理も難しくない。また、エントリが掲載された日付(Date)や記事タイトル(Title)による並び替えも可能だ。
インクリメンタルサーチできる検索機能はなかなか便利だ。検索フィールドに1文字でもキーワードを入力すると、対象のフィードからダイナミックに検索してくれる。英語だけでなく日本語の変換中であっても文字に応じた絞り込み検索できるので快適だ。
なお、RSSフィードの取得タイミングはデフォルトで1日1回。もっと増やしたい人は、右側のインタフェース下にある「View feed properties...」をクリックして変更しよう。
ショートカットキーボード | 内容 |
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[Alt]+[J] | RSSフィードを提供しているページで押すと、提供RSSフィードの一覧が表示される |
[Alt]+[C] | 左ペインにFavorites Centerを表示する |
[Alt]+[S] | 登録したRSSの閲覧時に検索できる |
[Alt]+[I] | 登録したRSSの閲覧時に全件(All)表示にする |
IE 7は各社からカスタマイズ版も出ている。基本的な性能は同等だが、たとえば米Yahoo!が提供している「IE 7 Optimized for Yahoo!」では、米Yahoo!をホームページに、Yahoo! Searchをデフォルトの検索エンジンに設定し、Yahoo! Toolbarも統合した(10月19日の記事参照)。
画像で簡単に見てみよう。なお、編集部で試したケースだが、IE 7をすでにインストール済みのPCではIE 7 Optimized for Yahoo!のインストールに失敗した。いったん通常のIE 7をアンインストールする必要がありそうだ。
以上、2日間にわたって正式公開されたばかりのIE 7を使ってみた。今回はあまり触れられなかったが、印刷機能なども強化している。2〜3週間以内に日本語もリリースされる見込みだが、ひと足先にIE 7を使ってみたいユーザーは英語版にチャレンジしてみるのもいいだろう。
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