用途地域というのは、例えば小学校のそばに怪しいお店や危険な工場などが建てられてしまうことを防ぐために、地域の「用途」を都市計画であらかじめ指定して、その特定の用途に合った建物しか作れないようにする制度です。この用途地域規制のうち、「住居」に関する地域分類は7種類。それぞれ以下のような規制があります。
地域分類 | 概要 |
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第一種低層住居専用地域 | 低層住宅の良好な環境を守るための地域で、小中学校や診療所、小規模の店や店舗を併設した住宅も建てられます。 |
第二種低層住居専用地域 | 低層住宅の専用地域ですが、床面積150平方メートル以内の店舗も建てられます。 |
第一種中高層住居専用地域 | 3階建て以上の中高層住宅や大学、病院、床面積500平方メートル以下の店舗などが建てられます。 |
第二種中高層住居専用地域 | 3階建て以上の中高層住宅に加え、床面積1500平方メートル以下の事務所、飲食店などが建てられます。 |
第一種住居地域 | 床面積3000平方メートルを超える店舗や事務所、パチンコホール、カラオケボックス、劇場・映画館などを建てられない地域です。 |
第二種住居地域 | 劇場・映画館、キャバレー、一定の危険物貯蔵所などの建設を禁じている地域です。 |
準住居地域 | 風俗系店舗やキャバレーの建設は禁止されていますが、スーパーマーケットやファミリーレストランなどは建てられる地域です。 |
住居地域があったり住居専用地域があったり、それが第一種と第二種に分かれ、低層・中高層にも分かれ、さらに「準」住居地域というのまであったりして紛らわしいですね。
こういう資料を見たときに、これを丸暗記しよう、というのは良い方法ではありません。丸暗記というのは記憶の持続時間が短かく精度が悪いため、「電話番号を1分だけ覚えておく」というような用途以外には向いていないのです。極力、構造化を考えましょう。
その構造化をする際に目標とすべきなのが、
です。――これだけ言ったのでは「なんのことやらわけワカメ」ですが、「直線的な関係」というのは例えばこういうものです。
「店舗」の面積によって小から大へという順番に並びそうですね。こういう風に、
のが「直線的な関係」です。どういうわけか、「専門知識」を分析していくとこういう「直線的な関係」がたいていの場合どこかにあります。それを見つけると、知識を構造化して全体像をつかむことが非常にやりやすくなることが多いのです。それが私の経験則でした。
では、最終的に構造化を果たした状態の図をお見せしましょう。
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