あらためて書きますが、情報量は多いほうが覚えやすいのです。
ただし、構造化してあれば。
資料1のような簡略化した書き方ですと、とりあえずなんとなく分かったような気にさせることはできそうですが、実際にはなかなか理解は進みません。構造が見えないような書き方ではダメ、情報量を減らしすぎてはいけないのです。
実際、「○○入門」と題して書かれている解説が決して分かりやすくなく、かえって初心者を混乱させるような「安易な情報量の削減」に走っているケースを私はなんども目にしています。
図1のような複雑なチャートはプレゼンテーションには向いていませんが、「勉強」しようとしたときに役に立つのはこちらのほうです。そしてその図1は「直線性」と「対称性」を意識して都市計画関連法令の原典を整理してできたものでした。
つまり、やはり「直線性と対称性」が構造化のカギなのです。ぜひこの2点を意識して、「膨大な情報量」をうまく構造化し、「教える」ために最適な資料化を図ってみてください。
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IT技術者の業務経験を通して「読解力・図解力」スキルの再教育の必要性を認識し、2003年からその著述・教育業務を開始。2008年は、「専門知識を教える技術」をメインテーマにして研修・コンサルティングを実施中。近著に『図解 大人の「説明力!」』
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