メモのための“タグ付け”術シゴトハッカーズ(1/3 ページ)

MVPenのようなアナログからデジタルへの橋渡しツール、またEvernoteやFlickrといったネット上のメモ保管ツールを使いこなすときに、差が出るのが“タグの使い方”なのです。

» 2008年07月31日 12時38分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

Biz.ID 大橋さん、佐々木さん、書類の保管ってどうやってますか?

佐々木 私はEvernoteにためています(メモの一元化記事を参照)。(電子ペンの)MVpenで書いたデータなどはEvernoteに移して同じくタグですね。ここでは少し、慎重にたくさん付けます。手書きメモは全文検索では引っかかってこないので、タグで抽出するしかないですから。

大橋 僕は、原則として書類は捨てます。どうしても必要な書類(雑誌の切り抜きなど)は、一カ所にためておいて、週に一度、必要かどうか洗い出して捨てています。捨てる際に、デジカメで撮影することもありますし、原稿などで「使用済み」のものはだいたい捨てます。

PRO会員になれば、オリジナルサイズの写真を、容量・転送量無制限でアップロードできる、画像共有サービス「Flickr」

Biz.ID デジカメで撮影してデジタル化すると。

大橋 そうですね。特に名刺はよく撮影しています。

Biz.ID その画像データはどうやって保管するんですか?

大橋 Flickrですね。Flickrには専用のアップローダがあり、任意の複数の画像にまとめて同じタグを付けたり、タイトルを書き込んだり、詳細メモを記入したりできます。仕事上のメモはもちろんプライベート指定です。

佐々木 私は、タグ付けしていないメモをEvernoteで洗い出すという作業を、ほぼ毎日やります。この「タグを付けるタイミング」が、私の場合の「洗い出し」です。

整理のためにはタグは、6+5+4/6+8

Biz.ID お2人が分類に使うタグは、全部でいくつくらいですか?

佐々木 常時使うタグが、6種類。プロジェクトタグが5種類。書籍の資料を保存するためのタグが4種類ですね。

大橋 大橋は時系列タグが6、プロジェクトタグが8、合計14です(終わったものは含みません)。

Biz.ID すごく少ないですね! ちゃんと事前にタグの分類をどうするか決めて使うということでしょうか。

大橋 ポイントは、その場の思いつきでタグを付けないこと、でしょうか。

佐々木 Evernoteでなくてもいいのですが、タグを一望できる状態を保つことが大事です。

プロジェクト1つにタグ1つ

佐々木氏がEvernoteで使っているタグ

Biz.ID 書類の整理については、お2人はどんなポリシーをもっているのでしょう?

佐々木 私の場合には、取ったメモの100%が役に立つとは経験的に感じていないので、50%を何らかの形で救い出せるように、Evernoteのタグ機能でがんばっていますね。タグは、基本的に仕事の種類と、自分の専門である心理学の類別です。仕事の方がすべて上位に並び、次に心理学関係のタグが並ぶように仕組んでいて、使い終わったタグには、接頭辞に■を付けて、タグで仕事の完了を示すようにしています。

 例えば、

  • [あすなろ]
  • [シゴタノ!]
  • [心理ハック]

 などが最上位に並びます。[やる気ハックセミナー]というタグが使い終わったら、セミナー後は、■[やる気ハックセミナー]に変わります。

Biz.ID “使い終わる”というのはどういうことを指すのですか? 

佐々木 単純に「やる気ハックセミナー」というセミナーが終わったから、このタグでメモを集めなくてもいいよと自分に示しているだけです。なので[シゴタノ!]というタグは終わっても、[やる気ハックセミナー]というタグは付いているので、メモは生きています。

Biz.ID 何かの目的のためにタグを用意して、その目的が達成されたら、使い終わったタグとするのですね。

佐々木 そして、なるべく何らかのプロジェクトのタグを付けるようにしています。少し無理してでも、プロジェクトに関係する側面を探すようにしています。そうすることで、プロジェクトのことを考えるたびに、メモを検索して再見する可能性が高くなるからです。

Biz.ID よくジャーナリストで、常に自分のテーマをもって、そのテーマに引っかかるかどうか、素材にふれるたびにチェックしているという話が出てきます。そのテーマをタグとして用意しておいて、常に意識するようにするということですね。

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