印刷とは直接関係ない機能だが、搭載している複合機を利用すれば、ビジネス利用に役立つ便利な機能までを手に入れることができる。ターくんの場合、FAX付き複合機を別途導入することでA3モノクロ印刷からFAXの送受信、コピー機能、A4カラー出力までをフォローできるようになっている。
プリンタにセキュリティ? なんて思う人もいるかもしれないが、プライバシーマーク取得を意識する企業などでは、セキュリティは重要な機能。
LAN上に接続されているプリンタは同一のネットワーク内からであれば、アクセスできてしまう。セキュリティ機能を搭載していない場合やセキュリティ印刷が無効になっている場合、LAN上のどのPCからでも印刷できてしまう。
こうした時、パスワード指定でプリンタの設定を変更できないようにしたり、パスワードを入れないと印刷できないようにするなどのセキュリティ機能があると便利だろう。
プリンタには、直前の印刷データは内部に保存していることが多く、そうした印刷データ(プリントジョブ)を出力できる機能を持っている。
第三者がプリンタにアクセスして直前の印刷データを出力して持ち去るなどということが起きないとは限らない。そこで重要な文書はパスワードを入れないと印刷できないようにするセキュリティ設定を使いたい。
複合機と呼ばれるプリンタにほぼ搭載されているのがフラットベッドスキャナ。フラットベッドスキャナとは、原稿を平坦なガラス台に置いて、その下から光を当てて画像を読み取るスキャナのことである。
スキャナ機能と印刷機能を組み合わせることでコピー機能や文書の電子化などが可能になる。印刷とは直接関係ないが、用途が広がる点でビジネスユースに便利だ。
複合機の中で比較的上位モデルとなると、FAXの送受信までサポートする。
FAXを別に設置する必要がなくなり、設置スペースが削減できるといった部分でメリットがある。また、本体でのFAXの送受信以外にもPC経由でFAX送信が行えたり、受信したFAXをPCに送ることが可能なモデルもあるので、業務の効率を高めることができる。
印刷した文書を部数ごとに配布用に綴じたり、パンチ穴を開けてファイリングしたりといった時にプリンタ側でこれらの処理ができれば便利だろう。こうした部分は「フィニッシャー」という機構で実現できる。だが比較的上位モデルにしか用意されておらず、こうした機能を使いたいのであれば購入ではなくリース契約する必要があるだろう。
1度にセットした用紙を、1枚ずつ自動的に紙送りする。用紙を1枚ずつ手差しでセットする必要がないため、複数枚の用紙をまとめてセットしておける。
プリンタが持っている多くの機能のうち、あきらめる部分は潔く切り捨て、本当に必要な機能をきちんと絞り込んでいけば、完全には満足できないにしても、役に立つ製品が選択できるだろう。
ドクトルP というわけで今回のポイントは――。
プリンちゃん ふむふむ。アンケートをとったお陰で、うちのチームは十数台に候補が絞れてきたかなあ。
ターくん こっちのチームはまだまだ。20台以上はあるよ。
プリンちゃん そんなにあるの? あ、もしかしてターくん、アンケートの結果、まだ反映させてないんじゃない?
ター君 バレた? だってすぐ正体が分かったらつまんないかなあ、なんて。
プリンちゃん “つまる”から見ようよ。ったく、マイペースなんだから。
ドクトルP やれやれ……。
2人はドクトルPの指示のもと、さらに印刷速度など業務効率面のチェックをすることにしたのだった――。
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