「寝転がりながらでも食べられるカップ麺の開発」を考えるのは、あくまでも手段。顧客のニーズや要求を認識し、それに対しあなたが果たせる貢献と起こせるアクションを自ら考え、明確にしていくプロセスが不可欠なのです。このような視点で、あなたの仕事のミッション・ステートメントを考えてみてください。
2009年も残すところあと数週間。「今年は充実した」という人ばかりではないはずです。来年こそは! と気持ちも新たにしている人も多いのではないでしょうか。誠 Biz.IDでは『人生は手帳で変わる フランクリン・プランナー・オーガナイザー 完全攻略』をフィーチャーし、来年に備えるビジネスパーソンの力に役立てればと思います。
2回目の今回は、ビジネスで成果を出すミッション・ステートメントを説明します。
あなた個人のミッションがあり、それを実践していくためにはミッション・ステートメントが必要です。同じように、会社や組織、そしてあなたの仕事にもミッションがあり、そのミッション・ステートメントを書き出すことで、より実現に近づけていくことができます。
あなたの人生の役割において「仕事」が占めるウエイトは小さくないはずです。フランクリン・プランナー・オーガナイザーや本書を手にされた理由も、やはりビジネスで成果を出すことが目的という人が多いのではないでしょうか。
それでは、あなたの仕事におけるミッション・ステートメントを考えてみましょう。あなたは、今の会社や組織でどのような貢献ができるでしょうか。
まず、あなたの仕事の目的について考察してみましょう。目の前にある業務、求められるタスクを果たすだけで精一杯と感じているかもしれませんが、そこから一歩抜け出さなければ、成果をあげることはできません。
どんな仕事も利益が出ないことには話になりません。企業は利益を追求するのが当然であり、そのために日々、クオリティの向上、合理化、効率化、スピード化、コスト削減など、さまざまな努力を払って顧客のニーズに応えているわけです。
では「利益を出すこと=その企業の目的」でしょうか。決して、そうではないはずです。簡単にいえば、利益は、顧客に価値を提供した結果にすぎません。顧客のニーズを満たし、顧客満足を得るために何をするのかが企業の目的ということになるでしょう。そして、人々の生活に役立つ商品やサービスの提供により、人類の幸福や地球の平和に寄与することもまた、企業の目的であるはずです。
それらを一言でいうと、結局は「どのような貢献をするか」ということになります。
あなたの仕事も、大きな視点で見れば同じことがいえるでしょう。ただし、あなたという個人が、ほかの仕事(ジャンル)ではなく、その仕事を選んだのはなぜか。その仕事や業務における、あなただけの目的、ミッションがあるはずなのです。
例えば「寝転がりながらでも食べられるカップ麺の開発」をあなたが考えているとしましょう。これは、あくまでも手段であって、目的やミッションではありません。寝たまま食べられるカップ麺を開発することで、あなたはどのような貢献をしたいのか、ということが重要なのです。
貢献とは、その対象に対して「どのような価値を提供できるか」ということであり、その価値の対価があなたの実績評価となるわけです。そして、一時的な成功ではなく、長期的に成功を得続けたいのであれば、スキルやテクニックを磨き続けると同時に、常にミッションを意識し、それに基づいた実践を行っていく必要があります。
そのためにも、あなたのビジネス環境において、対象者のニーズや要求を認識し、それに対しあなたが果たせる貢献と起こせるアクションを自ら考え、明確にしていくプロセスが不可欠なのです。このような視点で、あなたの仕事のミッション・ステートメントを考えてみてください。
仕事上での貢献を明らかにしたミッション・ステートメントのことを、特に「コントリビューション(貢献)・ステートメント」と呼ぶことがあります。
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