どうにもならなくなったら「OmniFocus」で頭を整理するあなたの不安、見積もります

やるべきことが爆発的に発生したらどうしていますか? パニックになりそうな時にオススメのツールがあります。

» 2011年02月18日 11時30分 公開
[佐々木正悟,Business Media 誠]

 極めて短い時間の間に(15分〜25分)にやるべきことが爆発的に発生してしまい、パニックに陥りそうになることもあると思います。私はフリーランスで割り込み作業が多くないため、仕事が集中してしまう事態はそう多くないですが、会社員であれば否応ないかもしれません。

 こういう時に起こっていることは、だいたい「今やるべきこと」がかなりはっきりしているものの「それをやっている場合じゃない」ということです。実際に時間もないし、気も焦っているのですが、両者は矛盾しているためどうしようもありません。

 そんな時にすべきことはやはり、なんとかはやる気持ちを抑えつつ「今やるべきこと」だけに取り組むこと。それ以外にはないわけですが精神だけの問題にしないために、私は使うツールを切り替えることにしています。

 普段常用はしていない「OmniFocus」に「そのときやっているすべての仕事」を集中させてしまいます。

 普段は時間を見積もりながら1つ1つを「Toodledo」でこなしています。これしか見ないという日はありますが、これを見ない日はありません。しかし、Toodledoにも欠点はあって、Webアプリのため「非常に高速」とは言えないし、そもそも「爆発的状況」向きのツールではないのです。

 例えば以下の図をご覧ください。

 こういう樹形図を一瞬で作り出せて、あとからいかようにも加工できるのがOmniFocusのすごいところです。Toodledoではこれができません。OmniFocusはローカルのアプリですから動作も高速ですし、もともとこうした「タスクを小分けにする」作業が得意なのです。

 ここで「やらなきゃ!」という気持ちから発生してくるものをどんどん打ち出しては急いで階層的に整理します。気持ちが焦っている状況ですから急いで整理できないなら整理などしなくなってしまうのです。そうすると仕事をますます泥沼に陥らせるもとになります。

 焦っているときには「やらなくてもいいこと」をたくさん脳が発生させてしまうものです。OmniFocusはそれすらも階層化して「なぜやらなくていいのか」まで見えるようにうまくまとめてくれます。

 例えば上の図で言えば「OmniFocusの整理」などは今急ぎでやる必要はないわけです。こういうことは「整理すると見えてくる」ことですから慌てているときほど即座に確認してみると時間が節約できます。

 もう1つOmniFocusにはこのような場合にいいことがあって、タスクは事実上テキスト扱いのため、コピーしてほかのアプリに次のように貼り付けられるのです。

夜セットを分解する
日記系
日次レビュー
Evernote整理
OmniFocus整理
OmniFocusの未企画
Tamaの整理
Toodledoの整理
同期


 これはなんの加工もしていません。上の図の階層化されたコピーをそのままペーストしただけです。これならExcelからToodledoへインポートするにせよEvernoteにログとして貼るにせよかなり自由にやれます。

 これまでは「仕事が爆発しそう」になったら紙のメモを使っていました。やはり利用が自由だからでした。しかし今ではOmniFocusを使っています。ログの利用という意味で紙よりずっと便利です。一時的に利用する上でデータのやりとりが自由にできるのは大きなアドバンテージなのです。

筆者:佐々木正悟

 心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』、『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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