「iライフログ」はEvernote連係のライフログ決定版かもあなたの不安、見積もります

Evernoteにライフログを残したいという人にオススメのiPhoneアプリが「iライフログ」。Evernoteをアプリから直接編集できる上に、ジオフェンスという面白い機能も搭載しているのです。

» 2012年03月22日 11時45分 公開
[佐々木正悟,Business Media 誠]

 Evernoteにライフログを残したいという人は、少なくとも最初にオススメするiPhoneアプリはこれまでなら「Flava」でした。でも今なら「iライフログ」かもしれません。

基本画面はよく見慣れた雰囲気。アイコンをタップすれば記録を開始

 基本画面はよく見慣れた雰囲気。アイコンをタップすれば記録を開始するというのもだいたいよくあるやり方ですが、iライフログはEvernoteと連動することをとても重視しているようです。

 特にデータをEvernoteに全部送り込んでくれる点は重要。しかもいちいち同期してくれます。つまりiライフログを使えばEvernoteのノートを直接編集できるのです。それに時間はさほどかかりません。この「記録したログの編集もできる」というのはログの取り忘れや操作ミスのことを考えますと意外に重要です。

 たとえiライフログで記録し忘れたり操作ミスしても「あとでEvernoteのデータを直せばいい」と思うことは多いでしょう。でもなかなかそうできないものです。精密なライフログをとることに人生を賭けてもいいほど熱心な人はいいでしょうが、ほとんどの人は「あとで直す」などということは忘れます。ところがiライフログであれば、編集したとたんEvernoteにも反映するのです。


Evernote側の記録画面。iライフログで「読書」を削除するとEvernote側のノートにも反映

タグ検索

 Evernote連係で便利なのがカテゴリごとにタグが付けられる点。例えば「睡眠」という記録をつけたら自動的に記録がノートに残り「睡眠タグ」がつくわけです。あとから探すとなるとこれはとても便利でしょう。ただこういう設定をするとなると「タグがすでにたくさんある」人は探すだけでいやになりそうですが、iライフログからタグを検索できます。これもそれなりに高速ですから実用的です。

 1度設定さえしてしまえばかなりのところを自動化できることも特徴でしょう。その1つが「ジオフェンス」という機能。特定の場所に入ったところで自動的に記録を開始し、でたところで記録を終了してくれるという機能です。

 これは通勤などのログを自動で残すにはとても便利。私自身はライフログを「Path」で記録している上に、仕事のログも全部「Taskchute2」で残しているので、iライフログがどれほどよくできていてもなかなか移行できないのですが、このジオフェンス機能だけは「単純な移動のログはジオフェンスに任せてしまいたい」と思ったほどです。


ジオフェンス機能だけは「単純な移動のログはジオフェンスに任せてしまいたい」と思ったほど

 ただ言うまでもなくこの機能を使えばバッテリーの消耗は早くなるはず。それから今のところジオフェンス設定時、スポット検索できるわけではないのでいちいち場所を探さねばなりません。最初はそれなりに面倒です(少なくとも私は手間取りました)。

 それから、いろいろ面白そうで便利そうなiライフログなのですが一点だけどうしても気になるところがありました。基本画面にいちいち広告が登場するところです。別に操作の邪魔になるほどではありませんが、広告なしの有料版があってもよさそうです。

先月の木曜日:iTaskTimerは使っていません……

 先月の記事を振り返る「先月の木曜日」コーナー。先月の今ごろは外出先のタスクシュート候補に「iTaskTimer」を紹介しました。もちろんiTaskTimerを買いはしましたよ。ですが使っていません。

 記事でも書きましたが、タスクの見積もり時間があるのに「見積もり時間の総和がどこにもない」ことが最大のネック。あると本当にありがたいですし、使いたいという気持ちはあるのですが……。残念!


『記録するだけでうまくいく』のご紹介

記録するだけでうまくいく

 「領収書をすぐ失くしてしまう」「ランニングはいつも三日坊主」「仕事の段取りが苦手」「読んだ本の内容が思い出せない」「ダイエットが続けられない」――。そんな日々のモヤモヤも、ライフログをつければ全て解決できます。そんなライフログの付け方を学べるのが本書『記録するだけでうまくいく』です。

 ライフログとは、自分の毎日の仕事や生活、行動を記録すること。スマートフォンの普及とともに、近年急速に広まっています。「なんでも記録するのって大変そうだけど、何の役に立つの?」。そう思う人もいるかもしれません。

 確かに、紙のノートに1円単位で収支を記録したり、ありとあらゆる写真を撮ったり、アルバムに整理したりするとなれば、膨大な時間とお金が必要です。しかし、スマートフォンがある今、写真はその場で撮ればOK。整理といっても「タグ付け」や「クラウドにアップロード」するだけなのです。

 ライフログとは記憶のバックアップ。「体験を再生できる」「記憶力が良くなる」「仕事に役立つ」「習慣を作り、自分の成長につながる」「体験を共有できる」「整理できる」――。今まで仕事や生活に役立つとされてきた断片的な記録をトータルにバックアップしてくれるもの、それがライフログなのです。スマートフォンをお持ちなら、今日からでもライフログを始められますよ。

筆者:佐々木正悟

 心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』、『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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