タスク時間を見積もるTaskchuteと併用するなら「Toggl Desktop」がいいあなたの不安、見積もります

「Toggl」はWebブラウザで利用するタイムトラッキングツール。これのデスクトップアプリがタスク時間を見積もるTaskchuteと相性がいいんです。

» 2011年12月15日 16時20分 公開
[佐々木正悟,Business Media 誠]

 「Toggl」はWebブラウザで利用するタイムトラッキングツール。要するに、あるタスクの時間を計測するためのツールでして、ブラウザ上で使うタイプの中では私の知る限り、現在もっとも高機能なツールです。そのデスクトップ版「Toggl Desktop」がこのたび大幅にバージョンアップしました。

アイドルタイムも測れるようになった

 「アイドルタイム」も測れるようになったのが一番のバージョンアップ。例えば、タイマーをセットしてから離席してPCに触れずにいると次のようなメッセージを表示します。

 それからキーボードショートカットが使えるようになりました。わずか4つですがこれが便利です。

  • [S]:現在のトラッキングを止める
  • [N]:新しい項目の記録を開始(自動記録)
  • [M]:新しい項目の記録を作成(手動)
  • [C]:最後の項目を再開

なぜTaskchuteだけではなくTogglも使うのか

 連載でも何度も触れている同様のツールにExcelでタスクの時間を管理する「Taskchute」があります。こちらも先日大きくバージョンアップしていますが、TaskchuteはTogglと異なり、Excelベースのタスク管理ツールであります。このタスク管理ツールを使っている私が、なぜTogglを併用する必要があるのか?

 Togglの優れているところは自動リポートです。以下のようなグラフを自動的に作ってくれます。

 ExcelベースのTaskchuteでは、やろうと思えばさまざまな表計算で統計的な資料を作成することが可能です。グラフだって作れるでしょう。でも個人的なタスクの計算にそこまでやるのも面倒かもしれません。

 それにExcelは苦手という人も多いはず(かく言う私もその1人です)。それにExcelベースの「タイムトラッキング」には1つの問題があります。それは外出時です。Taskchute上に記載した「やること」リストは愛用の「ATOK Pad for iPhone」にでもコピペすれば済む話ですが、実際のタイムトラッキングはタスクが動いている時に計測しなければ正確な時間が測れません。なので身近に、手軽に持ち出したいのです。しかも1つのツールに統合して。

 普段使っているノートPCでExcelを開き、Taskchuteを動かせば済む話ではあります。ですが、いちいち電車から降りたり喫茶店に入ったりする度に、ノートPCを開くだけならまだしも、Excelを開いてTaskchuteを動かすというのはさすがにやりたくありません。

 そこで外出中はTogglに統一して時間を記録し、帰宅してからTaskchuteに転記しています。面倒かもしれませんが5項目くらいのことを時間順に表計算に入力する程度のことです。

 その上、Toggl Desktopはけっこうな完成度です。これがリリースされて以来私はブラウザ上でTogglをチェックするのが、週に1度くらいになりました。項目はちゃんと用意されていますし、同期もちゃんとしています。

 なにより、サイズが手ごろでどんな作業をしていても使えます。残るはTogglのiPhoneアプリ「Toggl Timer」のアップデートです。頻繁にアプリがダウンするので、本当に困っています……。勝手なことを言うようですが、早く修正してほしいとしか言いようがありませんね。


筆者:佐々木正悟

 心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』、『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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