確定申告を2日で終わらせる、「青色申告ソフト」の使い方増税サバイブ術(7/9 ページ)

» 2013年03月14日 20時40分 公開
[奥川浩彦,Business Media 誠]

作業時間の短縮はコピペの連打

 経費の記帳、売り上げ・回収の記帳が確定申告の作業時間の大半を占めることになる。この作業時間の短縮、作業効率のアップが短時間で確定申告を終える重要なポイントだ。オススメはしないが、筆者の“まとめ入力の方法”を紹介しよう。

 経費の中には同じ内容が毎月連続するものがある。例えば、家賃、月極駐車場代、新聞代などは金額も同じ、日付もほぼ毎月同じとなっているはずだ。売り上げも定額で年間契約をしている場合は毎月同じ売り上げと入金が12カ月続くことになる。

 同じ内容の記帳が連続する場合、1つ1つを簡単取引入力で記帳するのは効率が悪い。そこで登場するのがコピー&ペースト(コピペ)だ。例えばある雑誌で毎月連載の原稿を書くとしよう。1月から12月まで同じ原稿料、同じ振込額、同じ源泉徴収となる。これを記帳してみたい。1月分は先ほどの売り上げの記帳のように簡単取引入力を使用して入力する。

1つ目の仕訳が記帳された
右クリックで行コピーをクリック
Ctrl+Y(行貼り付け)を11回連打し同じ仕訳を11行作成する
やよいの青色申告はEnterキーを押すと横に移動するが、↓キーを押すと縦に移動するので、2月の日付を修正したら↓を押し3月、4月と日付だけ変更する。1年間が一目できるカレンダーを用意して月末日が2月29日、3月30日、4月27日と確認しながら12月まで一気に修正すれば完了だ
続いて入金も1月分だけ記帳する
こちらも同様に行コピーをしてCtrl+Yを11回連打
日付を同様に縦に修正する。源泉徴収も同様に行えば12カ月分36行の仕訳があっと言う間に完了する
次は電気代のように金額だけ異なるケース。領収書を日付順に用意し、1月分を簡単取引入力で入力する。筆者の場合貸方を事業主借に統一しているので、現金、普通預金となっている貸方をプルダウンから事業主借を選択し行コピーを行う
Ctrl+Yを11回連打したら日付を↓キーで縦に修正。次に金額も↓キーを使って縦に12月まで修正する。領収日が土日の関係でずれても、税額に差はないので毎月同じ日付にしても……よくないかな?
次は日付も金額も違い、領収書の枚数も不定なもの。ガソリン代や接待交際費の領収書などだ。1つ目の仕訳は簡単取引入力で済ませ、貸方を事業主借に変更したら、行コピーをしてザックリ予想される領収書の枚数分Ctrl+Yを連打する
日付を修正したらEnterを3回押し横に移動。金額を修正したらEnterを5回押すと下の行の日付に移動するのでこれを繰り返す。画面は日付順となっているが、1月、5月、12月、3月と領収書の束を順番に入力すればOKだ

 今回紹介した領収書を封筒にまとめる。経費の貸方を現金、銀行引き落とし、クレジットカードを無視して事業主借に統一。同じ仕訳をコピペの連打で記帳という3つの方法を使えば作業時間は大幅に短縮できる。日々記帳をするのがまっとうな個人事業主の姿だと思うが、筆者のようにまとめて記帳される人は参考にしていただきたい。

インフレ時代の確定申告

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ