確定申告を2日で終わらせる、「青色申告ソフト」の使い方増税サバイブ術(6/9 ページ)

» 2013年03月14日 20時40分 公開
[奥川浩彦,Business Media 誠]

売り上げから振込手数料、源泉徴収が引かれた場合

 経費の次は売り上げの記帳だ。まずは単純に月末に請求書を出して、翌月末に口座に振り込まれた場合を記帳してみよう。

簡単取引入力から売掛取引をクリック。プルダウンから取引先(アイティメディア)を選択。「売上げ・回収」「掛けで商品を販売した」、摘要は販促品と入力、日付と売上げの10万5000円を入力し登録をクリック。入力確認で仕訳日記帳を開く
仕訳日記帳を見ると、借方に売掛金、補助科目にアイティメディア、貸方に売上高と記帳された
次は回収。取引名の「売掛金が普通預金に振り込まれた」を選択すると右側に銀行が表示されるので選択、日付と金額を入力する
借方に普通預金、補助科目にABC銀行、貸方に売掛金、補助科目にアイティメディアと記帳された
売掛金の確認は取引タブの売掛帳をクリック
補助科目から取引先を選択すると3月の売り上げが4月に回収されたことが確認できる

 実際の取引では請求した金額が振り込まれないケースがある。1つは振込手数料が差し引かれて振り込まれるケース。もう1つは業種にもよるが、個人事業主の場合は、源泉徴収された金額が振り込まれるケースがある。例えば10万円の原稿料を請求した場合、振込手数料として315円、源泉徴収として1万円が差し引かれると8万9685円が振り込まれることになる。

先ほどと同じように5月分の原稿料10万円を売り上げた
6月に源泉徴収1万円、振込手数料315円が引かれた8万9685円が振り込まれた
今度は売り上げと振り込み金額に差異が発生。さてどうする
振込手数料は簡単取引入力から取引名の「振込手数料が売掛金と相殺された」を選択し日付と金額を登録する
確認すると、借方に支払手数料、貸方に売掛金、補助科目にアイティメディアと記帳された
源泉徴収は簡単取引入力に選択肢がないのでそのまま仕訳日記帳で手入力する。借方の勘定科目のプルダウンから事業主貸を選択。貸方もプルダウンから売掛金を選択、補助科目のアイティメディアも選択し摘要欄に源泉徴収と文字入力をする
売掛帳で確認すると10万円の売り上げが普通預金、支払手数料、事業主貸と記帳され残高が0円となり、キッチリ回収、記帳が済んだことが分かる

 税金関係の書籍を読んだり、インターネットで調べたりすると、回収の入力を振替伝票で行う複合仕訳なるテクニックがあることが分かる。最終的にスマートに記帳されるが、内容的には同じなので筆者はどちらでもいいと思っている。

 ちなみに、筆者は勘定科目の事業主貸と同じところに源泉徴収という科目を作成している。プルダウンで選択すれば摘要欄にいちいち文字入力する手間が省けるし、決算時に漏れの確認をする際にも便利だと思っている。

インフレ時代の確定申告

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ