若年女性層からの支持が高いのが「MY STYLE AGENDA」だ。最大の特徴は、普通の月間ブロック+週間予定欄に加え、月ごとの目標設定や欲しい物の記入欄を用意していること。
もともとは、20代前半ぐらいまでの女性をターゲットとしていた。曜日表示が英語をはじめとする欧米の言語になっているのも、その表れだ。
中身は女性に限らず利用価値が高い。例えば年齢ごとの各種ビジョンを記入する「LIFE PLAN」の記入欄は、自己啓発手帳的な使い方もできる。一方で表紙のデザイン自体はスタイリッシュで、自己啓発的な“頑張りオーラ”とは無縁だ。目標や夢を手帳に書きたいけれど、それ専用の物は個性が強すぎて敬遠したい――。そんな男性ユーザーが使うのにも便利といえるだろう。
2014年版からは、「エマ」(誰からも愛される品のよさとかわいらしさ)「リザ」(明るくて前向きな雰囲気が幸運を呼びそう)など基本モデル9種にフランス人女性の名前をニックネームとして与え、カラーやタイプで約80種類程度のバリエーションを用意する。それぞれに想定されたイメージによって、同じ記入面を持つシリーズながら、個性の違いを深掘りする狙いがあるようだ。
マークスはまた、オンライン、リアルの各種ショップを展開している。5つある直営店では下表のようにそれぞれコンセプトが異なる。扱いアイテムは、店舗ごとにセレクトしているという。
店舗名(カッコ内は読み方) | 内容 | URL |
---|---|---|
EDITO 365(エディト・トロワ・シス・サンク) | ステーショナリーを中心としたセレクトショップ。黒を基調としたシックな店内。この店舗専用のEDiTもあり | http://www.marks.jp/shop/edito-365/ |
Bonne fetes(ボン・フェット)" | かわいらしいガーリーな小物。花柄、ハートなどのモチーフが中心。カバンやスマートフォンのケースなども展開 | http://www.marks.jp/shop/bonnes-fetes/ |
FLUORITE(フローライト) | Bonne fetesの妹版的位置付け。コンセプトは「女性の心に響く、“無邪気な可愛らしさとクール”」 | http://www.marks.jp/shop/fluorite/ |
MARK'STYLE TOKYO(マークスタイルトウキョウ) | コンセプト、デザイン、クオリティのすべてにおいて“スタイルのあるプロダクツ”=“本物”だけをピックアップしたセレクトショップ | http://www.marks.jp/shop/markstyle-tokyo/ |
graphia (グラフィア) | バイヤーが世界中から集めた雑貨やインテリアなどを扱う。よりユニセックスなセレクトショップ | http://www.marks.jp/shop/graphia/ |
つまりマークスは、手帳、ステイショナリーのジャンルで、リアル店舗とオンラインショップを国内外に広く展開している。製品の膨大とも言えるバリエーション展開の背景にあるのは、これらの各種販売チャンネルの存在であるようだ。EDiTやMY STYLE AGENDAのカラーバリエーションの多彩、豊富さは販売店の存在があってのことなのだろう。
EDiTが手帳の総合ブランドとしてどういう方向に行くのかは、これらリアルとWebの店舗から見えてくるかもしれない。
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