iPhone 5sはモーションコプロセッサ「M7」を搭載したことで、これまでよりも省電力かつ端末に負荷をかけずに身体情報を管理できるヘルスケアデバイスとして使えるようになった。現時点でそのメリットが分かる5つのアプリを試してみた。
ガジェット好きかつ健康オタクであれば一度は聞いた&目にしたことがあるのが「Nike+ FuelBand」だ。いわゆる装着型のウェアラブル機器で、腕に付けておくことで歩数や活動量を管理できる。Bluetooth経由でPCやスマートフォンと接続でき、ダッシュボードで確認できるので、毎日使っていて楽しくかつ続けられる。
そんな「Nike+ FuelBand」だが、これまで日本で正式な取り扱いはなかった。米国で入手するかAmazonで購入はできたが、ユーザーインタフェースが完全日本語対応していなかったのと、Windowsだと設定が複雑で「欲しいけど入手できない」「今いち購入に踏み切れない」そんな製品だった。
それがついに11月6日に日本上陸する。ナイキの発表によると、「Nike+ FuelBand SE」の製品名で価格は1万5750円。従来版をモデルチェンジしたもので、カラーバリエーションを追加し、いくつか機能アップを図った。日本ユーザーからすれば待ちに待った発表だ(関連記事:友達と活動量をシェアしよう――ナイキの「Nike+ FuelBand SE」、1万5750円で11月6日に発売)。
そしてこの発表の中でもう1つ注目したいことがある。それが米ナイキが同じく11月6日にリリース予定のiPhone 5s専用ヘルスケアアプリ「Nike+ Move」だ。
この、「iPhone 5s専用」という点がポイントだ。iPhone 5sには、新プロセッサとして「M7」というモーションコプロセッサが搭載されている。詳細な技術解説は省略するが、要はiPhoneに搭載された加速度センサーやジャイロセンサーが検知した情報を基に、人体情報をより正確に省電力に収集して、それをソフトウェア(アプリ)側で表示できるようしている。それがiPhone 5sの[設定]―[プライバシー]―[モーションアクティビティ]機能。今のところこの機能に対応したアプリは少ないが、今度リリースされる「Nike+ Move」もこのモーションアクティビティ機能に対応している。
iPhone 5sのメインプロセッサ「A7」とともに搭載されたプロセッサで、加速度、ジャイロなどのセンサー部分の機能を担っている。A7と分けたことで、iPhone 5sのパフォーマンスを下げずに済む役割を担っている。Appleの発表によると、M7コプロセッサの搭載により、ユーザーがどこでどんな乗り物に乗っていて移動距離や速度がどの程度なのかも把握できるという。将来的には地図サービスとの連携なども構想されている。
まだ試していないので分からないが、おそらくiPhone 5sユーザーで「Nike+ FuelBand SE」の1万5000円は高いなと思った人は、このアプリと以下で紹介する5つのアプリのうちいずれかで満足できるのではないだろうか。
というのも、筆者はこの夏に「Nike+ FuelBand」と類似製品の「fitbit zip/one」「Misfit Shine」「Jawbone UP」を使ってみた。一番使い勝手がよく使い続けられているのが「Nike+ FuelBand」だ。理由は腕に装着型なのでなくさないのと、デザインが好きだから。それでもスーツを来ているときなど正式な場では着けていられないし、寝ているときには無意識に外している(夏だと暑い)ので、ずっと着けているのは無理だと判断した。であれば移動中はたいてい持っているiPhone 5sが健康管理機器として使えるのならとてもいい。
では、前置きが長くなったがiPhone 5sのモーション機能に対応したアプリを5つ紹介しよう。
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