集客につながるTwitterとブログ運用の基礎知識小さな会社のWeb担当者になったら読む本(1/2 ページ)

多くの企業がソーシャルメディアに注目する今だからこそ、Twitterやブログの効果を見直してみましょう。ただ、「炎上」にはくれぐれもご注意を。

» 2013年11月27日 11時00分 公開
[山田案稜,Business Media 誠]

集中連載「小さな会社のWeb担当者になったら読む本」について

本連載は、山田案稜著『小さな会社のWeb担当者になったら読む本――ホームページの制作から運用・集客のポイントまで』(日本実業出版社刊)から一部抜粋、編集しています。

あなたの会社のWebサイトは、売上につながる「生きたサイト」になっていますか? 「とりあえず作ってはみたけど、イマイチ機能していないサイト」になっていませんか?

従業員50人くらいまでの「小さな会社」では、パソコンにちょっと詳しい程度の人でもWebサイトの担当者を任されます。

本書は、Web戦略に手間と費用がかけられなくても、Web戦略に詳しい人がいない会社でも、「確実に売上につながるサイト」にするための、ホームページの制作から運用・集客のポイントまでを紹介。悩めるWeb担当者や経営者に向けた入門書です。


 Twitterと相性の良い商品があります。ただ、「炎上」にはくれぐれも注意しましょう。

システムの充実度はFacebookだがTwitter独自の文化がある

 企業利用という点で考えると、システム面では、TwitterよりFacebookに軍配が上がります。Twitterは、Facebookに比べれば相互コミュニケーションが行いにくいほか、後述する「炎上」のリスクも高くなるからです。

 その一方で、匿名での利用も可能であることから、FacebookよりもTwitterの利用を好むユーザが多いという点は見逃せません。Facebookは、リアル社会の関係が色濃く反映されますから、「息苦しい」面があることも否定できません。

 それに対してTwitterは、匿名で利用できるほか、投稿(ツイート)自体も軽い内容が許されやすい空気があり、Facebookとは異なる独自の文化が存在しています。

Twitterと相性が良いのは「他人に知られたくない商品」

 企業のFacebookページに対して個人ユーザが「いいね!」を押すと、友だちにもその情報が伝わってしまうために、気軽に「いいね!」を押すには少し精神的な「壁」があります。

 その点、Twitterは匿名で利用すれば企業アカウントのフォロー(お気に入り登録のようなもの)も臆することなくできますし、業種によってはTwitterのほうが読者を集めやすいかもしれません。

 例えば個人的なコンプレックスに関わる商品、性風俗にかかわるもの、いわゆる「オタク度」が強い商品などは、Twitterアカウントのほうがはるかに閲覧されやすくなります。

 あまり特徴のない商品や利用者が極端に少ないニッチな高額商品などは、Facebook同様、Twitterには向かないといえるでしょう。また写真など画像が勝負になるサービスも、画像を表示させるためにワンステップあるTwitterは、Facebookより不利といえそうです。

ツイートのコンセプトをハッキリ決めよう

 企業のTwitterアカウントは、企業を代表する個人のキャラクターを生かしたアカウントと捉え、担当者の個性を全面的に出したほうがフォロワー(ファン)がつきやすいでしょう。リスクを気にして当たり障りのないものにならないように、ある程度の担当者の態度を尊重する姿勢が必要です。大手企業よりも小規模の会社の方が、こういった柔軟な対応がしやすいでしょう。

 このような方針が社内的な事情でむずかしい場合は、告知用のアカウントと割り切り、淡々とPR情報をリリースし続けるだけの運用に徹するのも1つの考え方です。

 焦点のぼやけた曖昧なアカウントにならぬよう、何のためにTwitterを利用するのかをハッキリと決めて運用しましょう。

「炎上」に注意しよう

 前にも書きましたが、Twitterは、しばしば批判や誹謗、中傷などのコメントが集中する「炎上」が起きやすいツールです。

 Twitterは匿名ユーザが多いため、ユーザの自由かっ達な本音に触れることができるメリットがある一方で、非難や誹謗中傷されやすいというデメリットがあります。

炎上につながりやすいツイート

  • 差別表現に類する内容
  • 政治、宗教、思想、信条に関わる内容
  • 個人的なコンプレックスに関わる内容
  • 病気、健康に関わる内容

 企業アカウントが炎上する典型的なパターンは、ファンを増やそうと個性あふれる発言を繰り返すうちにだんだん感覚が麻痺して、行き過ぎたツイートで炎上するケースです。

 とくに企業においては、毎月Twitterの成長目標を定めることも少なくないでしょう。そこで、担当者が無理にでも目標達成しなくてはいけないと考え、フォロワーやリツイートなどを集めるために過激な内容の更新を行って炎上に繋がる、というケースが起こり得ます。成長目標は大切ですが、リスクを避けるためには担当者に無理な圧力をかけず、のびのびと運用させるくらいの度量が求められます。

 また、差別に関わる発言や政治、思想色が強い内容、また、個人のコンプレックスに踏み入ったり、病気や健康に関わるような内容は炎上の発生源になりやすいので、極力ツイートを避けて炎上するリスクを回避したいものです。

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