あるとき、深刻な深刻なけんしょう炎でキーボードが打てない状態になった。タイピングができなくても仕事ができる方法はないか、試行錯誤した結果、1番イケてると思ったのが、iPhoneの音声入力を使った方法だ。
私は昨年、非常に深刻なけんしょう炎になりました。膨大なメールのやりとり、毎日のように作成する提案書やプレゼン資料、夜や週末には原稿書き。あるとき私の右腕の肘は悲鳴をあげたのです。
整形外科に行き、痛み止めのステロイド注射を打ったこともありました。はりやお灸などを試したこともありました。しかし肘の痛みは引かず、痛みをこらえながらキーボードをタイプしていました。
そんなとき、「意外に音声入力という方法も使える」という記事を読みました。キーボードを打たずに入力できるのであれば、そんなに楽なことがない、と思った私はいろんな方法を試してみました。
その中で1番イケてる、と思った方法はiPhoneでした。iPhoneの使っている人ならキーボードに下図このような音声入力マークが出ているのを知っていることでしょう。しかし、これが意外にも使えるのです。実際に試してみればすぐに分かります(※)ちなみに、iPhoneで音声入力を使うには「設定」→「一般」で「Siri」をオンにしておく必要があります。
例えば、メモやワープロを立ち上げて音声入力ボタンを押してしゃべってみてください。話しかけるときのコツは、あまり抑揚のないしゃべり方で、一定のスピードで話すことことです。
あまり、最初から長文を入力しようと思わないでください。なるべく文章を短く切って、少しずつ音声入力をすることをお勧めします。句読点は文章中に「てん」「まる」と挟み込めばOK。「・」や「「 」」などの記号も「なかぐろ」「かぎかっこ、かぎかっことじ」などと挟み込めば大丈夫です。さらに詳しい記号類の音声入力方法については、まとめサイトもありますので、参考にするとよいでしょう。
慣れてくると、数分以内に速いスピードで文章がすいすいと入力できるようになってきます。この原稿もほぼすべて音声入力で行っています。
ただし周りの雑音がうるさい環境では誤認識が多いため、静かな部屋で喋ることをお勧めします。
もちろん、指向性のマイクでしゃべればそうした誤認識は取り除くことができるでしょう。しかし、周囲に人がいる中でマイクに向かって音声入力をするのは気が引ける、というのが一般的。私も本当であれば新幹線や飛行機での移動中に、入力作業をしたいところなのですが、他人の目が気になって声を出せる雰囲気ではないのが難点です。
また文章を後から推敲(すいこう)したり編集したりするのも、音声入力の苦手とするところです。文章のクオリティーを上げるためブラッシュアップするには、やはり字面を見て、そのニュアンスを何度もかみ締めながら練りなおす必要があります。
いろいろと課題はありますが、この素晴らしいインプット機能はシチュエーションに応じて使い分ければ、大変生産性を上げることができるでしょう。例えば、
手がふさがっているときに、文字や数字を入力したい場合にはうってつけです。ぜひ皆さんも面白いメモの方法を考えてみてはどうでしょう?
追伸:けんしょう炎はおかげさまで回復し、今は普通にキーボードが打てるようになりました。それでも、また悪化しないようになるべく音声入力も活用している今日このごろです。
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