岡田: 最後に、御社が考えるモバイルPOSの今後について教えてください。
本田: 冒頭で言及したように、従来型のPOSシステムは上位10%にしか導入されていませんでした。残りの90%からもデータが得られることによって、POSデータのビッグデータ的な使い方ができるかもしれません。
岡田: それは興味深い話ですね。どういうイメージでしょうか?
本田: 「豊洲のイタリアンで客単価2500円」といったレベルで、店舗の売上推移やセグメント別推移が獲得できるようになると思います。
例えば、私がホンダレストランというイタリア料理屋を始めたとします。私の店の月曜日の売上は8万円でした。豊洲のイタリアンは平均5万円です。うん、よしよし。ところが居酒屋だと15万円です。でも客単価でみればうちのほうが高いね……。
といった、エリア軸、業態軸でのデータ比較ができるようになる可能性があります。こういった情報は今の世の中にはないので、実際にどういうふうに活用できるかは分かりません。しかし、モバイルPOSの普及によって母数を大きくすることで実現できるのです。そのとき、モバイルPOSは単なるPOSレジではなくなっていると思いますよ。
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