嫌なことを書き出してもらったCさんに、今度はその「嫌なこと」をどうしたら仕事に活かせるか考えてもらいました。
クライアントごとに資料を整理するだけで、企画書作成のために必要な資料探しがラクになります。仕事効率は、ファイリングする前よりはるかに上がるのは間違いありません。また、過去に資料探しに30分もかかって嫌だったとはっきり認識することで、ファイリングすることが習慣化してきます。
用件が明確なメールなら、送られた相手がどんな返信を求めているのか分かりやすくなります。さらに、こちらが簡潔なメールを送ると、相手も短い文面での返信を意識してくれます。長い文章で読むのが面倒くさいと相手に読み飛ばされる確率も低くなるでしょう。
相手の仕事のタイミングを見計らって声をかけると、相手は快く耳を傾けてくれます。冷静に聞いてくれると、誤解されることも少なくなります。相談ごとなら、真剣に考えてくれることにもなるでしょう。
笑顔で対応するだけで頼む側は気持ちよく内容を話すことができます。内容によっては断ることもあるでしょうが、仮に断ることになっても、相手も「無理言ってごめんね」という気持ちで受け入れることができます。
太ももをぶつけても痛くないようにするには、ほかにもいろいろ考えられます。角を丸くする、角に保護材をつける、デスクの素材を軟らかいものに変える、デスクのデザインそのものを変える。Cさんの仕事とは直接関係ないかもしれませんが、新しい商品のアイデアになるかもしれません。
Cさんの対策がベストとは限りませんが、嫌なことをヒントに、仕事力が向上するアイデアが生まれたのは確かです。
ここであげた5つの対策をすべて実践できるようになると、Cさんは5つもスキルアップすることになります。1つひとつは小さいことかもしれませんが、毎日同じことを続ければ、1カ月で150個。たった1カ月間で、見違えるほどの成長ができるのです。
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